笊（ざる）のまま白山だだちゃもてなさる　　工藤博司

　　いよいよ枝豆の季節、豆好きの私にとっては充実した日々、枝豆はその土地柄を映して味も千差万別、それぞれ違った風味を楽しむことが出来るが、やはり群を抜くのが白山のだだちゃ豆。莢の色つやにして緑濃く、豆の粒の張り具合、その並びのくびれた形も申し分ない。味は、ほんのりした甘さに加えてコ(・)ク(・)があり、香りもふくよか、最高級品の名にふさわしい。さまざまな加工用にも人気があるが、やや固めに茹で上げて塩を振っていただくのが一番好きである。そう何日もは無理だが、値段を気にしないで、思い切った量を求め、笊ごと味わえば幸せそのもの。

　最近人気上昇中の、吾が親友渡辺金次氏の手になる「鳥海茶まめ」もおすすめ品。贈答用にも最適である。ぜひお試しあれ。

　（画・加藤貞雄）