田中宏議員に懲罰動議

自公が請願審査での討論を問題視

　17日の本会議最終日に、田中宏議員（ＳＤＧｓ鶴ケ岡）に対する懲罰動議が提出され、賛成多数で可決されました。

　問題となったのは、16日の本会議で「沖縄戦戦没者の遺骨土砂の使用計画中止を求める請願」の田中議員の賛成討論です。

　田中議員は、７日の総務常任委員会での請願審査で、請願者のプライバシーを詮索し、署名の正当性を疑ってかかるような質問がされ、高圧的に響き、傍聴していた請願者に大きなストレスを与えたとして、「副議長も務めたベテラン議員がそのような発言をされたことに耳を疑った」などと、佐藤博幸議員と特定される発言をしたことです。

■「取り消しでは済まぬ」で４時間中断

　田中議員は発言取り消しを申し出て、17日の本会議で許可されましたが、小野由夫議員（無所属）が「冒とくに当たり、取り消しだけで済む問題ではない」と議事運営の動議を提出。その後、佐藤議員も懲罰委員会設置を求め、審議は４時間も中断しました。

　佐藤博幸・本間正芳・阿部寛議員（以上、新政クラブ）と、小野由夫議員の４人が、「当該議員の人格を著しく貶め、無礼極まりない発言である」として懲罰動議を提出し、賛成多数で可決されました。

　共産党市議団は、実名もなく「耳を疑った」程度の発言が、「侮辱する不穏当な発言」になるのかは疑問だとして、懲罰動議に反対しました。

　長谷川剛議員も討論で、「請願趣旨に関する質問ではなく、請願者を審査するものであり、請願権を脅かすもの」と述べ、委員会審査での問題を指摘していました。

　懲罰特別委員会（委員10人）が設置され、次の議会までに結論が出されます。

　委員長は渋谷耕一議員（新政クラブ）、副委員長は加藤鉱一議員（共産党）、

　委員は、草島進一・石井清則・長谷川剛・富樫正毅・石塚慶・佐藤昌哉・五十風一彦・尾形昌彦議員です。

・請願「戦没者眠る土砂を使わないで」／総務常任委員会で不採択／加藤鉱一議員は賛成（民報藤島2021年12月12日第1328号）