６月17日に行われた鶴岡市議会の一般質問で、日本共産党の加藤鉱一議員は、藤島地域に存在する活断層対策、指定管理者制度と人件費について、市当局の対応を質しました。■庄内南部は熊本より大地震発生確率高い
問 熊本地震は住宅被害が甚大で、庄内平野東縁断層帯を抱える本市にとって、防災・減災対策の見直しが重要な課題だがどうか。
市民部長 本市の藤島添川地区にかかっている活断層は、周辺は農地などで 建造物は立地していない。
松山断層が存在していることから、地震の発生する確率にかかわらず日頃から防災意識を持つことが重要。
問 熊本地震の布田川断層帯のＭ７・０の30年地震発生確率は０～０・９で評価対象活動中で60番目の高さに対し、庄内南部は16番目と熊本地震より発生確率が高いことに注意が必要だ。
活断層周辺部の住居の耐震化の推進を高めることが求められているが。
市民部長 建物の防災対策では、耐震診断及び補強計画案の作成、概算工事費算定の90％を補助する「木造住宅耐震制度」や、耐震補強工事費用の25％かつ上限60万円を補助する「リフォーム支援事業」を実施している。
公共施設の耐震化は、平成20年３月に策定した「鶴岡市建築物耐震改修計画」の防災拠点施設を優先し、建築基準法に定められた耐震基準を上回る基準で、より安全性の高い整備を行っている。
問 活褶曲(かつしゅうきょく)が存在する藤島川の東側の収容避難所は11施設、２３７７人だが、西側は３施設６６３人と圧倒的に足りない。
渡前地区地域活動センターの体育館は耐震性がなく、耐震化に向けた改築が必要では。
市民部長 築後60年以上経過し耐震補強工事は極めて困難だ。
市街地とそれ以外では公共施設の設置がアンバランスであり、藤島川の西側の公共施設の収容人数が少ないのはそのとおりだが、改築は考えていない。
地震が発生した場合はなるべく近い避難所を活用して頂きたい。
問 避難場所が足りない、耐震性のない避難場所と指摘されても、対策を怠ったら、本当に地震が起きたときにどう責任をとるのか。
総務部長 公共施設等総合管理計画をいま策定しており、全ての施設を洗い出し、施設の転用、廃止など明らかにしていきたい。
■指定管理、職員の人件費保証する委託料を
問 指定管理制度では民間活力の活用や管理経費の節減を導入理由にあげてきたが、人件費を低く抑え、官製ワーキングプアが作り出されている。
労働法令の遵守、雇用・労働条件への配慮規定が協定等に提示されているか。
職員の人件費を保証する委託料の見直しが必要ではないか。
総務部長 委託料は、保育施設など国の基準をベースにしたものや、コミュニティ施設は協議により一定の要員費等を定め、規模に応じて別途補助金を加え全市統一の基準で算定している。
他は指定期間における収支計画書の提出や毎年度の事業内容や事業費を所管課と協議し、適正な職員配置、研修機会等を考慮して委託料の算定が行われている。
労働法令の遵守や雇用・労働条件の配慮規定については、協定に記載していないものは全体の46・７％。うち社会福祉法人や財団法人は就業規則で定められており、これらを除けば16・３％。これらは更新時に記載していきたい。
