ゴミ処理計画三川町に無断で変更報告

三川町に「受託拒否」通告する前に

新しい焼却施設建設が計画されている市クリーンセンター

　７日のＹＴＳテレビや８日の新聞報道で、鶴岡市と三川町が平成25年12月に策定（26年３月環境省承認）した「鶴岡市・三川町地域循環型社会形成推進地域計画」（以下「地域計画」）の変更報告が、一方の当事者である三川町の合意を得ないまま両市町の担当課の連名で県に提出、環境省に送付されていたことが明らかになりました。

■「失念では済まぬ」
　議員から厳しい声

　鶴岡市議会ではそのことを受け、石井清則議員（市民クラブ）と加藤太一議員（共産党）が、「議会運営委員会を開催し事実経過と計画変更の内容を明らかにする」よう議事進行を提案しました。

　午後に開催された議会運営委員会では、石井、加藤両議員が議事進行の提案理由を説明、協議の結果９日の予算特別委員会終了後に議員全員協議会を開催し、「地域計画」の変更について説明を受け協議することとしました。

　市の説明では「三川町への報告を失念していたミス」と説明しています。

　代表者会議では、「公文書偽造の疑いもある」「失念で済まされる問題ではない」などの意見も出され、「事件性」の問題についても９日に会派代表者会議を開催し、今後の取り扱いを協議することとしました。（詳報は後日）

■市長の「合併」発言による協議停止が発端

　報道では、「地域計画」変更に伴ってゴミ処理施設建設の総事業費が当初の２倍近い約２００億円になることが明らかにされています。

　加藤鉱一議員が８日の一般質問で、「昨年６月議会で市長が合併を持ち出して、三川町の委託を見直す発言をしたことから、両市町の事務方の協議が止まってしまったことが問題の発端だ」と市長に質問したのに対し、市長は「事務方に協議をやめろと言っていない」と弁明しましたが、事業費が倍増する変更作業を三川町に知らせずに行っていたことが明らかになりました。

　ゴミ処理を巡って三川町が合併に加わらなかったことを理由に、委託を拒否する姿勢を示していますが、鶴岡市が昨年12月22日に三川町に「委託拒否」の文書を送付する以前に、12月７日に「地域計画」の変更を国に報告していたことになります。

　「地域計画」の変更を一旦白紙に戻し、両市町がこれまでのわだかまりを捨てて正常な協議の場を早期に設けるべきです。