国保税２万４千円増税案

市国保運営協議会

　鶴岡市国保運営協議会の第２回会議が19日、市役所で開かれ、委員が替わったことにより、会長に齋藤久議員、会長職務代理者に今野美奈子議員を選出しました。

　会議では、来年度の国保税率について、加入者１人平均（年）21・69％（２万３６６７円）の引き上げが提案されました。

　市当局は、単年度収支が平成26年度から赤字になり、基金残高も28年度にはゼロになる見通しで、27年度の基金残高２億８千万円を維持するために、28～29年度の会計収支の見通しを基に28年度で４億１千万円の増税が必要だとしています。

　例えば、所得１２７万円以下(給与収入２０７万円以下)の１人世帯で現行19万４５００円が３万７０００円引き上げの23万１５００円に、同３人世帯は現行23万円が４万円引き上げの27万円（２割軽減）になる計算です。

　給与収入が２００万円しかないのに国保税に23万円から27万円も支払わなければならないなど、重い税負担は耐えられません。

　市当局は12月24日に予定されている第３回会議で来年度の国保税引き上げを決めたいとしており、委員として出席した加藤鉱一議員は、「わずか１ヶ月で市民に対する影響の精査ができるか」と批判しました。

■27年度には２億４千万円の改善効果

　市町村の助け合い事業である保険財政共同安定化事業では、27年度からレセプト１件１円以上の全ての医療費が県国保連において市町村の共同事業とされ(26年度までは１件30万円以上)、拠出金の多い自治体に県の調整交付金が多く補てんされます。

　本市では27年度２億２１７１万円の拠出超過に対し、県の調整交付金は２億１２６３万円が措置され、昨年度まで約１億円の拠出超過だったのが９０８万円まで圧縮されることになり、約９千万円の改善効果が見込まれています。

　さらに国では財政支援の拡充で、低所得者が多い保険者の財政基盤の強化に27年度１７００億円（26年度９８０億円）、被保険者１人当たり約５０００円の財政改善効果が措置されています。

　本市では、国保税軽減分として保険基盤安定繰入金にその分、１億４４８４万円が見込まれています。