庄内町議会

工藤範子議員に辞職勧告

入札問題追及に対し不当勧告

工藤議員は拒否

　庄内町議会は日本共産党の工藤範子議員に対し、16日の議会運営委員会で不当な「辞職勧告」を決め、議長が19日に本人に通告。

　工藤議員はキッパリと拒否しました。

■「入札不調」宣言後、再入札せず落札決定

　問題となったのは、庄内町で６月５日に執行された入札で、工藤議員が町民に知らせるためマスコミに情報提供した件です。

　問題の入札は、酒田地区広域行政組合が庄内町に入札業務の委託を行った「消防署立川分署改築工事」のうち、機械設備工事の入札で、２回の入札で予定価格を上回り副町長は「入札不調」を宣言して散会しました。

　ところが、町では同日午後４時に入札参加の８業者を招集し、「予定価格の記入に単純な事務ミスがあり、第１回目で２６８８万円を入札した業者を落札業者とする」と説明しました。

■「予定価格書き換え許されるのか」の訴え受け問題追及

　入札執行では本来、「入札不調」を宣言したなら日時を改めて「再入札」が原則です。

　工藤議員は、業者から「自分らは入札金額の訂正は許されないが、町長なら入札不調後でも予定価格の書き換えが許されるのか」との訴えを受け、町長の姿勢を追及し、町民に知らせるためマスコミにも情報を提供していました。

■問題追及に対し「町当局の不信感を増幅、信頼損なう」

　ところが、町議会は町長を正すのではなく、逆に工藤議員に対して、「町当局の不信感を増幅し、信頼を損なう」として「庄内町議会議員政治倫理条例」による「辞職勧告」の処分を決めたものです。

　庄内町議会の工藤議員に対する処分は、行政のあり方を正すという議会の使命に逆行する、重大な誤りです。