「業者婦人の働き認めよ」不採択

民商婦人部の請願に新政クが反対

鶴岡市議会総務常任委

　鶴岡民主商工会婦人部（石川豊子部長）から提出された「所得税法第56条の廃止を求める請願」が、９日の鶴岡市議会総務常任委員会で審査されました。

　請願は、中小業者の家族従業者の「自家労賃」を、所得税法第56条が「事業主の配偶者とその親族が従事したとき、対価の支払いは必要経費に算入しない」と認めておらず、人権保障のためにもこの規定の廃止を求める、というものです。

　青色申告では「自家労賃の経費算入」が認められていますが、昨年１月から白色申告者を含む全事業者に帳簿記帳が義務付けられており、青色と白色で差をつける制度自体が矛盾しています。

　紹介議員に対して税法上の扱いや、青色申告との違いなどについて質問があり、出席した菅井巌議員は「申告の違いで差別することは、憲法からいっても人権平等に欠けるものだ」述べました。

　日本共産党の加藤鉱一議員は「政府は56条廃止に向けた検討を始めている。それを後押しするためにも、地方議会から声を上げるべきだ」と賛成討論しました。

　採決の結果、共産党市議団と市民クラブの３人が賛成、新政クラブの３人が反対で同数となり、佐藤博幸委員長（新政ク）の裁決で不採択となりました。

　24日の本会議で、議会としての賛否が示されます。

　全国では約４００自治体が56条廃止の意見書を上げています。