議会懲罰特別委員会

「市民がどう感じたか確認を」と投書

　鶴岡市議会懲罰特別委員会（渋谷耕一委員長・10人）の第２回委員会が７日開かれました。

　問題となったのは、12月議会16日の本会議で、「沖縄戦戦没者の遺骨土砂の使用計画中止を求める請願」の田中宏議員の賛成討論です。

　田中議員は、７日の総務常任委員会での請願審査で、請願者のプライバシーを詮索し、署名の正当性を疑ってかかるような質問がされ、高圧的に響き、傍聴していた請願者に大きなストレスを与えたとして、「副議長も務めたベテラン議員がそのような発言をされたことに耳を疑った」などと、佐藤博幸議員と特定される発言をしたことです。

　田中議員は発言取り消しを申し出て、17日の本会議で全会一致で許可されました。

　しかし、小野由夫議員（無所属）が、「冒とくに当たり、取り消しだけで済む問題ではない」と議事運営の動議を提出。その後小野議員を含め４人が、「当該議員の人格を著しく貶め、無礼極まりない発言である」として懲罰動議を提出し、賛成多数で可決されました。

■規律と品位を保持

　懲罰とは、議会の自律権に基づき、議会の規律と品位を保持するために、議会の秩序を乱した議員に対して、議会が科す制裁とされています。

　審査の結果、懲罰事犯であると決定した場合には、①戒告、②陳謝、③出席停止、④除名のうち、いかなる種類の懲罰を科すべきかを決定し、議会に報告するというものです。

　第２回委員会では、審査方法と、今後の予定について確認され、14日午後１時開催の第３回委員会では、懲罰発議者の説明と、田中議員の弁明を行い、質疑討論の後に、採決を図ることが決定されました。

■市民から投書

　市民から議会に対する匿名の投書が寄せられ、委員に配布されました。

　投書では、「田中議員の討論は正当な批判の範囲内」、「委員会の場にいた市民が、どう感じたか確認されるべき」などの指摘があります。

　田中議員の発言は、すでに全会一致で取り消され、議事録にはありません。

・田中宏議員に懲罰動議／自公が請願審査での討論を問題視（新つるおか2021年12月26日No.2279）