国保加入者は７月３日（本算定日）で１万９８３９世帯（△６３９世帯）、３万４５５１人（△１７３６人）と減少傾向です（24年度は△３３４世帯、△８６５人）。
■税軽減世帯が過半数超える
26年度は、課税限度額が４万円引き上げされ81万円になりました（後期支援金分＋２万円、介護分＋２万円 党市議団は引き上げに反対）。
一方、低所得者の税額軽減の対象世帯が拡大され、軽減世帯が１万３７６世帯（＋１０４０）となり、前年の45・６％から52・３％とその割合が初めて過半数を超えました。
税額軽減世帯が増えたことから、国保税（医療分・一般被保険者分）調定額は１人当たりで８万５８９７円となり、25年度から１０９６円下がっています。
■増税となった25年度
25年度の決算では、国保税率がこの年、医療分が14・３％引き上げされた結果（党市議団は反対）、国保税収入額は33億８６６０万円となり、１人当たり９万３３２８円で前年度から９５７８円の負担増となりました。
単年度収支は１億２４４０万円の黒字となり、４年連続の赤字から５年ぶりの黒字で基金に２６１３万円積立てました。
歳出では、国保の支出の７割を占める「保険給付費」が前年度から１億３千万円減少し86億５９４３万円です。
これは国保加入者が減少したことによるものです。
国保の被保険者は、24年度から１７３６人減少し、３万４５５１人。世帯では６３９世帯減少し１万９８３９世帯となりました。
１人当たり医療費については、29万３０００円から25年度は29万９５００円に６５００円増加し、医療費の増加傾向から26年度は国保会計の２億円超の赤字見通しとなっています。
今後も国保会計の赤字が連続し、蓄えが３年後には枯渇する見通しです。
国保の支出の７割を占める医療給付の「保険給付費」は、86億５９４３万円で、前年度87億９１３４万円から１億３千万円減少していますが、国保加入者の減少によるもので、１人当たり医療費は29万３０００円から25年度は29万９５００円に６５００円増加し、医療費の増加傾向から26年度は国保会計の２億円超の赤字見通しとなっています。
■滞納額13億円
国保税の収納率は、現年課税で91・94％（前年92・03％）、滞納分で14・72％（同15・07％）、合計で70・02％（同67・85％）となり、２・17ポイント改善しました。
滞納額は現年課税で、25年度は前年より３千万円増加し２億８千万円となっています。
繰越滞納額は13億８１５万円（前年13億８０９１万円）で、不納欠損額は１億４１６２万円（同９３４６万円）を処分しました。
国保税滞納に対し、８月20日に滞納者審査会をおこなって、５期以上の滞納に３ヶ月の短期保険証、１年以上に資格証明書の交付を進め、正規保険証の取り上げは問題です。
７月31日現在で資格証２世帯（前年度４世帯）、短期保険証８５０世帯（同８８３世帯）、高校生以下の子ども対象に６ヶ月の短期保険証交付は１２４世帯２３０人（同１４７世帯２５２人）となっています。
■来年度から全ての医療費が県単位で運営
レセプト１件当たり30万円を超える部分については市町村が共同して県単位で運営しています（保険財政共同安定化事業）。
鶴岡市に交付される収入10億５９４１万円に対し、拠出金は11億７３３５万円で１億１４００万円の拠出超過となり、鶴岡市は医療費の多い自治体を支援していることになります。
この制度は２０１５年４月から１円以上の全ての医療費に適用となり、その場合、県の調整交付金が交付されても鶴岡市では約５千万円が拠出超過となると試算しています。
国は24年４月から都道府県調整交付金を給付費等の７％から９％に引き上げ、定率国庫負担を給付費等の34％から32％に引き下げました。
市当局は拠出超過の自治体に対する財政調整を図るべきと主張しています。
■高額医療費は別枠
また80万円を超える高額医療費は別枠で「国25％、県25％、国保50％」の財源で県単位で運営されています。
鶴岡市の場合、国・県からそれぞれ５５０７万円入り、２億１７８１万円（市負担分１億７６０万円）を拠出しています。
■法定外繰入で税負担軽減を
委員として出席した加藤鉱一議員は、「市民からは、国保税の負担が大変重く毎月支払うのが大変だという声が多い。県内では13市のうち９市が法定外繰入をおこない税負担の軽減に努めている。市でも繰り入れを検討すべきだ」と求めました。
