 消費税の増税中止を求める意見書に 共産党市議団と市民クラブだけが賛成 |
共産党市議団は市民要求を前面に掲げ、提案と論戦に奮闘しました。
一方、与党会派には市民の声を裏切る姿勢が目立ちました。
■中学３年まで医療費完全無料化を
９月議会で賛否が分かれた議案は次の通りです。
鶴岡田川社保協の「子ども医療費を中学３年まで完全無料化を求める請願」は、賛成が党市議団と市民クラブ、無所属の10人、反対が新政クラブと政友公明の23人で不採択となりました。
賛成討論で加藤鉱一議員は「外来の無料化が就学前までは県内で鶴岡市のみだ。拡大に必要な財源約２億円はゆとり決算18億円の黒字の中で生み出せる」と述べました。
新政クラブの佐藤聡議員が反対討論で、「本議会で請願趣旨にそって質疑され、市長から来年度の最優先の課題と示されたので請願を採択する必要はない」と述べ、市民の願いを退けました。
請願で問われているのは市議会の姿勢であり、その採決で市長の立場か市民の立場かが明確になりました。
■増税中止は市民多数の声
党市議団が提出した「消費税増税の中止を求める意見書」は、賛成が党市議団と市民クラブの９人、反対が新政クラブと政友公明、無所属の24人で否決されました。
賛成討論で関 徹議員は、「増税中止の多数の市民の声を受けて議会が発言していくことが求められている」と述べました。
反対討論で齋藤久議員は「将来世代を含む全ての国民を代表する国会議員に任せ、中止を求める意見書には反対」と述べました。
ここでも市民の立場と安倍政権の立場の違いが明確になりました。
■学校統廃合に反対
学校統廃合に関連する条例と補正予算では、朝暘第四小学校と湯田川小学校及び田川小学校の統合、朝日小学校に朝日大泉小学校と大網小学校を統合する内容です。
加藤太一議員は反対討論で、「当該地域住民の方々は、期限が示される中での統合の判断に、苦渋の選択を迫られたもの。複式学級の解消という名目で学校の統廃合をすすめるのは、学校の地域社会における役割、学習条件と子どもの育ちにおける地域社会との結びつきの視点が欠落しているように思える。強行に進めることがあってはならない」と述べ、学校統廃合に反対しました。
小野寺佳克議員は賛成討論で、「仮に子どもが地域にたった１人だけならどうか。地域社会を守るために子どもの育ちを犠牲にして良いのか。地域住民の合意を尊重すべきで、それを問題にするのは地域住民を愚弄するもの。この問題だけを取り上げて予算に反対するのは、災害復旧など他の事業が執行できなくなる」などと述べ、「脅し」の論理で、ここでも市当局の立場が鮮明です。
学校を失った地域が、人口流出と衰退を招いた事例は数多くあり、慎重な議論が求められます。
