道万沼（どうまんぬま・庄内町） 大沼 浩
民報藤島2013年7月21日第906号
新つるおか2013年7月21日No.1852
巳年にちなんで、安倍親任『筆濃餘理』から「又余目ヨリ遥ノ東常万村辺ニ道万沼・八ツ沼抔云テ大沼有テ大蛇住リ。」の伝承を紹介しました。
天童市の北に道満があります。押切川（北側）と乱川（南側）が東西に流れていますが、その間の土地です。
アイヌ語トマムは、知里真志保『地名アイヌ語小辞典』に「湿地、泥炭地、沼地、黒いやち」などと出ています。すでに柳田國男『地名の研究』にも「一四 湿地を意味するアイヌ語」でバチェラー氏語彙からＴｏｍａｍ ｏｒ Ｔｏｍａｎ 沼、沼地を引き、多くのどうまん地名を集めています。
アイヌ語地名語源説はあまり人気がありませんが、道万沼と川の間の道満は地質的に通ずるみたいです。八ツ沼もやち・谷地沼かもしれません。
道万と常万との関係ははっきりしません。
