東電に対する賠償一部合意

農産物のキャンセル分は認めず

　庄内農民連・庄内産直センターは、３月24日に行った東京電力㈱との第３次賠償請求で、一部の合意をしました。

　18日に東電担当者２人が事務所を訪れ、合意内容を説明。この中で、24年産米や果樹などの放射能検査費用の全額98万０１６６円と、検査結果のコピー代10万８９２０円を支払うとしました。

　一方、東電側は「キャンセルを受けたとしても、農産物の売り先はあるはずだ」とし、賠償を求めていたキャンセルを受けた米と山菜の代金、職員の事務手続きの経費などは第１次・２次と同様に認めず、不成立となりました。

■原発事故で失ったもの認めよ

　「自己努力」「販売努力をせよ」と言わないばかりの態度に、対応した役員からは「キャンセルを受けた農産物を東電で買って賠償せよ」「東電に農産物を送るから、放射能検査をやって、消費者に随時検査証明のコピーを送ってくれ」と、怒りの発言が相次ぎました。

　消費者や保育園の保護者から「放射能が心配」との声を受けて失ったものばかりです。

　原発事故さえなかったら、産直取引の停止やキャンセルは受けずに済んだのです。

　今回の結果を受けて、不成立になったものについては、弁護士などと相談し「原子力損害賠償紛争解決センター」に持ち込み、全面賠償を求めてゆく覚悟です。

（庄内農民連　菅井巌）