平成大合併は失敗（原口一博総務大臣）ー秋田魁新報

　秋田魁新報は平成大合併の功罪を２００９年10月から12月まで連載し、本にまとめました。

　その中から紹介します。

■原口一博・総務相インタビュー「平成大合併は失敗」

　原口一博総務相は09年12月15日、秋田魁新報のインタビューに応じ、自民党政権時代に進められた国主導の平成の大合併について、「失敗だった」との見解を示した。

　「地域からの自主的な合併ではなかった。三位一体改革と並行して行われたため、公共サービス格差が拡大した」と理由を説明。同時に「政府がいらぬおせっかいをしても、地域は発展しない」と述べ、今後は国主導で合併を推進する考えがないことを明らかにした。

■増田寛也・元総務相に聞くー国は旗振りやめるべき

　元総務大臣で前岩手県知事の増田寛也氏は平成の大合併について、「評価するにはかなり長い年月を要するだろうが、今の段階では、いい効果はあまり出ていないのではないか。むしろ周辺部が寂れた、廃れたという声を聞く。今回の合併は、国がカネで追い込んでいった合併。もっと地域を発展させていこうという合併は全国的に少なかった。」

　「全部間違いだったと言い切ることはできないが、交付税を減らして、合併に仕向けたのは間違いだった。あのようなやり方をやってはいけない。国が旗を振って合併に巻き込むのはやめるべきだ。」

（『検証あきた平成大合併　自治の行方』秋田魁新報社２０１０年３月25日発行・２００頁・９５０円）

・あきた平成大合併を総括／秋田魁新報（新つるおか2010年5月16日No.1689）