エッセイを読む

はじめて遠藤展子さんに会うー藤沢周平記念館オープン　　　青山　崇

　４月12日藤沢周平著書保存会から、遠藤展子さん来村に伴う歓迎会（昼食会）の案内をいただいた。藤沢周平記念館開館の29日、「時間をさいて家族とお付きの方共々高坂に來村されることになりました。滅多に無い機会ですので藤沢周平著書保存会としては、出来るだけの接待をして、保存会に、藤沢周平（小菅留治）が著書を送り続けてくださったことへの謝意を表し、保存会の若い世代と遺族の方々との今後の交流に繋げて行きたいものと考えます。」とあり、会場は湯田川温泉・隼人旅館である。

　家族は展子さん、夫・崇寿（ただし）さん、子息・浩平君である。お付きは文芸春秋の３人と古くからの友人で、会からは小菅隆次会長以下21人が出席した。崇寿さんは勤めを辞めご夫婦で周平にかかわるさまざまな仕事をされているとのこと。崇寿さんの一字の崇と文芸春秋に部長の従兄弟がいることからささやかな奇遇を感じ、周平が愛した庄内語の理解の一助にと『心に残る庄内語』『暮らしのなかの庄内語』（佐藤治助著）を贈った。

　『帰省』の書名は、１９９４（平成６）年10月家族と来庄されたときのエッセイ「帰省」から採ったものである。そのとき生後一年たらずだった浩平君はもう高校生で、ようやく「おじいちゃん」の『決闘の辻』を読み始めたとのことであった。