｢非核｣外しにこだわる与党会派

ブッシュ流の｢平和都市宣言｣か

　民報藤島前号で、鶴岡市の「平和都市宣言」当局案文に「非核」「核兵器廃絶」の文言がないことを問題にしましたが、市議会では各会派で検討し、会派代表者会議で調整することになっていました。

　８日の会派代表者会議では、与党会派は当局提案の「『大量破壊兵器』の中に核兵器が含まれる」と前回と同じ考えを示し、核兵器廃絶の文言を入れることに反対しています。

　旧鶴岡市の「平和都市宣言」も旧藤島町の「非核平和の町」宣言も、世界唯一の被爆国民として核兵器廃絶を強く訴えなければならないとして、宣言そのものが核兵器廃絶を訴えたものでした。

■議会では自民党のため

　なぜ与党会派は「非核」外しにこだわるのか。

　それは、政府が米国の核戦略、ブッシュの核先制使用政策を一貫して支持し、「核抑止力」を中核とする日米安保体制にしがみついてきたからです。

　自公政権は、速やかな核廃絶を求める国際世論に背を向け、「究極的廃絶」論を唱えて、国連の「核兵器使用禁止」決議にも、「核軍縮」決議にも棄権してきました。

　原爆投下を「しょうがない」と発言した防衛相や、閣僚の核武装容認発言など、昨年は問題になりました。

　鶴岡市議会の与党会派は、議会に行けば市民のためではなく、自民党のために働く姿がここにあります。

　旧宣言から「非核」をなくして、イラク戦争の引き金の口実に使われた、ブッシュ流の「武力紛争」と「大量破壊兵器」に内容を変えてしまえば、市民として恥ずかしい平和都市宣言になります。

　共産党市議団は「核兵器廃絶の文言を入れる」「市のホームページでパブリックコメントを求める」べきと主張しています。