野添（のぞえ・蛸井興屋）　青山　崇

　野添は上蛸井の北の水田地帯で、すでに慶長16年（１６１１）検地帳に「野そい　下　百三拾苅　壱石四斗三升　彦三郎」とあって１段ほどの江戸時代以前の字のようです。

　庄内には遊佐町・旧朝日村・三川町・旧八幡町などに７つあります。

　野は一般的には自然の広い平地のことですが、山すその傾斜地の意味もあります。三川町・旧八幡町も大字堤野の南西の水田地帯ですが、遊佐町・旧朝日村は山麓か山間地にあります。

　野添は水田地帯にありますが、ここは南から北へ緩やかに傾斜しています。昔は「山すその傾斜地」だったともいえるようです。この傾斜地に添うことに由来すると思います。