鶴岡市との水道事業の統合を検討

月山水道企業団の議会定例会

　月山水道企業団（企業長・富塚陽一鶴岡市長）の議会定例会が５日開かれ、日本共産党の佐藤政弥議員（三川町議）が、鶴岡市水道部との事業統合について一般質問をおこないました。

■来年９月から新料金に統一

　鶴岡市では水道料金の統一化に向けて市水道事業経営審議会に諮問しており、来年（平成20年）９月１日（10月検針分）から新料金に移行する方針で検討を進めています。

　月山水道企業団エリアの藤島地域は、このままでは料金の統一化をはかれないため、企業団と鶴岡市との事業統合を検討しています。

　議会では、企業団事務局長の佐藤八男鶴岡市水道部長が、「事業統合の場合は企業団議会も必要なくなり、人件費などが削減できる。国の進める水道事業の広域化にも合致し、検針業務も効率化できる。相手方である三川町の合意が必要である」と答弁しています。

　佐藤政弥議員は、水道料金が引き下げになることから統合を評価しながらも、議会が解散した場合に水道事業に利用者の意見を反映させる仕組みを求めました。

■県水受水費が来年度10％以上削減

　平成18年度の水道事業会計決算では、収益的収入が４億９６４１万円、収益的支出は５億４５９８万円で、４９５７万円の経常損失を計上し、全会一致で承認されました。

　経費の中で最大の負担になっている月山ダムからの県水受水費は、県企業局が10％以上削減するとしており、12月県議会に上程され、来年４月に実施される見通しです。

　県企業局の給水の基本料金・使用料金は18年度、置賜57円・17円、村山57円・20円、最上57円・17円、庄内44円・21円です。

　企業団では19年度は職員６人、兼務職員２人体制で、昨年度から職員２人削減し、経費の合理化に努めています。

■滞納増える恐れ

　月山水道企業団では９月から下水道利用料の徴収事務を受託し、水道料金と一緒に毎月徴収となりました。

　現金払いの人は10月支払いからで、口座振替の人は10月10日に最初に引き落とされています。

　これまで水道料金の滞納に対して、下水道使用料の滞納が多く、一緒の徴収となれば水道料金の滞納が増えることになります。

　企業団では４カ月滞納以上で、納付相談に応じてきましたが、鶴岡市は３カ月滞納で給水を止める措置をおこなっています。

　毎月徴収となり、鶴岡市と同様の給水停止をするなら、生活困難が広がるもとで、大きな問題になります。

月山水道企業団の事業会計の状況（税抜き）

（月山ダムからの県水受水は平成13年10月20日から）

水道料金の順位表＜20m3当たり＞
平成18年4月1日現在

順位	市町村等	家事用 （13mm） 水道料金	広域
1	松山町	6,132	庄内
2	村山市	5,754	村山
3	金山町	5,250	最上
4	真室川町	5,210	最上
5	朝日村	5,124	庄内
6	新庄市	5,092	最上
7	最上川中部企業団	5,090	村山
8	大江町	5,040	村山
8	遊佐町	5,040
10	南陽市	4,830	置賜
11	余目町	4,586	庄内
12	朝日町	4,530	村山
13	東根市	4,515	村山
14	川西町	4,410	置賜
14	月山水道企業団	4,410	庄内
14	平田町	4,410	庄内
17	最上町	4,300
18	河北町	4,249	村山

順位	市町村等	家事用 （13mm） 水道料金	広域
19	上山市	4,275	村山
20	寒河江市	4,252	村山
21	天童市	4,221	村山
22	飯豊町	4,200
23	高畠町	4,095	置賜
23	長井市	4,095
25	西川町	4,070	村山
26	羽黒町	4,021	庄内
27	白鷹町	3,990
28	立川町	3,853	庄内
29	鶴岡市	3,727	庄内
30	櫛引町	3,675	庄内
31	酒田市	3,570	庄内
32	尾花沢市大石田町 環境衛生事務組合	3,570
33	米沢市	3,559	置賜
34	温海町	3,486
35	山形市	3,349	村山
36	小国町	3,234
	県平均	4,364