川田・岸野（かわだ・きしの・須走）　　　青山　崇

民報藤島2006年7月16日第552号

　川田は須走の北西の水田地帯で、旧十文字川に沿う地域です。庄内に４つ、全国では30ほどあります。

　地名辞典によると、川田は�@カワ・タ（田は処）で川のあるところ、�Aカハ・ワダ（輪処）で川の曲流するところ、�Bカハ・ハタで川のほとり、とあります。

　すべてが該当するようですが、旧十文字川はかなり人工的につくられた堰（川）なので、曲流が特徴になるとは思えないので�Aは該当しないようです。�Bは川端があるので（庄内に11）、川田をカハ・ハタとするのは無理があるようです。私は�@の可能性が高いと考えます。

　岸野は須走の東北で、京田川沿いにあります。庄内ではここだけですが、全国には40ほどあります。岸は海・湖・川に接し、岩石や土地が切り立っている所をいいます。岸野もそういう所で、『藤島町史』によると、もとは高地で水害の心配もないので元須走がありましたが、年々浸食され崩壊するので現在地に移ったということです。