三川町の編入合併を問う住民運動

全戸に広報発行し、合併見直し迫る

民報藤島2006年5月21日第544号

　「三川町の鶴岡市への編入合併の是非を考える会」（志田徳久代表）が17日、三川町内一斉に新聞折り込みで広報配布しました。

　「三川町はこのままでいいのでしょうか？」と題し、「拙速に鶴岡市に編入合併すべきではない」と強く主張。会では「編入合併の是非を問う住民投票」の実施を求め、署名活動に取り組むとしています。

■三川町は人口伸び率　県内１位

　三川町は平成17年の国勢調査で人口増加数が東根市に次いで県内２位、伸び率は１位となり、住宅団地が飛躍的に増え、「ようやく名実ともに“庄内地方の要衝の地”庄内の中心地となるものです。酒田・鶴岡という常に対立・拮抗しある二大都市の中間に位置する三川町が、庄内の新たな拠点都市として『庄内は一つ』という一体感を育てる役割を果たし続けることが庄内の限りない発展のためには不可欠です。」としています。

■議会リコールで「ダマされた！」

　三川町では16年度に合併議案を否決した議会をリコールし、出直し町議選で合併推進派が多数当選しました。

　その当時の、鶴岡市に合併しないと「救急車が来なくなる！」「ゴミが捨てられなくなる！」「鶴岡の高校に入れなくなる！」「三川町の人件費は鶴岡よりずっと高い！」等の風評で、「今になってそれが全くデタラメであったことが明確になり、事実に基づかないで（ウソを信じて）投票してしまい、『後悔している！』『ダマされた！』とする住民が急激に増加しています。今、新鶴岡市は基金（貯金）が底をついて借金が増えているといわれています。逆に三川町の財政状況は、徹底した行財政改革により好転し続けています。これでも、三川町はこのまま鶴岡市に編入（吸収）合併されてもいいのでしょうか？」と訴えています。

■ジャスコ周辺開発の影響

　「合併した場合、鶴岡市では三川町をこれ以上発展させないためにジャスコ周辺を市街化調整区域に指定し、『これ以上開発を進めさせない。三川町を繁栄させない』という噂も聞かれます。」としていますが、三川町の巨大ショッピングセンター開発は庄内経済に大きな影響を及ぼし、鶴岡市の商業振興とは相容れないことは明らかです。

■介護保険料は際だって低い

　今年４月からの介護保険料アップでは、鶴岡市に合併した藤島が庄内で最もアップ率が高く、「合併しない三川町と遊佐町の介護保険料が際立って低くなっています。」と比較して明らかにしています。

　福祉に頑張ってきた町ほど合併による打撃が大きく、藤島町同様に三川町も、住民負担増とサービス削減が予想されます。

　三川町では17日〜22日まで町政座談会が開かれ、そこでの話し合いが注目されます。