庄内たがわ農協　新体制発足

組合長に黒井�ｺ夫氏（櫛引）

民報藤島2005年7月3日第500号

　庄内たがわ農協（大久保鉄夫組合長）の通常総代会が26日午後１時から梵天で開かれ、議長に朝日支所総代の難波金一氏（日本共産党朝日村議）を選出し、04年度事業報告、05年度事業計画、役員選任など８議案を原案通り承認し、午後４時30分に閉会しました。

新役員を選出

　総代会後の理事会で大久保組合長が退任し、新役員を次のように決めました。

組合長　黒井�ｺ夫（櫛引町東新川）

専務　齋藤泰宏（藤島町宝徳）

常務　太田重義（余目町落合）

常務（学経）鈴木　彰（鶴岡市上畑町）

代表幹事　五十嵐市三郎（温海町小国）

常勤監事　手塚柳治（羽黒町黒瀬）


農家の苦境反映した質疑


出資金の返還

　総代会の質疑では三川総代から「耕作を全面委託した組合員に出資金の返還や受託農家に譲渡などを認めるべき」「農協の臨時職員は縁故採用がある」「配送委託では山間地と平野部で格差がある。理事は現場に張り付いて問題を把握してほしい」などが出され、企画管理部長は「出資金の継続を個別にお願いしている」、黒井常務は「臨時職員の採用でも広く公募し透明性を確保したい。配送委託でも農協に管理責任がある」と答弁しました。

　大久保組合長は「出資金は46億８千万円あり、減額になると大きな影響が出る。出資金の持ち分については（耕作面積等で）配慮は必要」などと答弁しました。

米運賃のコスト

　立川総代からは「全農庄内の米運賃助成の問題」や「組合員への利用還元」などが質問され、組合長は「全農庄内の運営委員長と共同計算委員長としての責任がある。米が売れ残ると翌々年の転作が増えるため、販売対策費の不適切な処理があった。不当な処理ではない。米の共通経費は全国平均では１俵当たり２６００円〜２９００円だが、庄内は２５００円程度に抑えている。運賃のコストが高いとして入札で下げるなど努力したがまだ高い」と答弁しました。

　黒井常務は「利用還元は大口割引など価格折り込みになっている。50万円以上２％、１００万円以上３％の割引で４６８０万円を還元している。大型店に対しては価格調査をし、農協系の商品は90％が有利になっているはずだ」と答弁しました。


再生産できる米価

　藤島支所の総代からは「営農販売計画は実績が落ち込んでおり本当にやる気があるのか。再生産できる米価はいくらと考えているか」と質問があり、黒井常務は「16年度は天候に左右された。米価は市場動向もあるが１万７千円を維持できればと考える。再生産費補償を農政運動で展開していく」と答弁しました。

　藤島支所の総代から「農家の経営は厳しく、農協賦課金を半減し役員報酬を下げるべきだ」と強く出されましたが、それに対する答弁はありませんでした。

　羽黒支所の総代から「梵天の赤字は当期２千万円で繰越赤字に匹敵し、４２３０万円が繰越赤字だ。どうするのか」と出され、組合長は「日夜悩んでいる。農協独自の再建はできない。プールのリハビリ活用など余目町と活用を検討していきたい」と答弁しました。