小規模工事登録業者に仕事発注

藤島町47件　鶴岡市たったの９件

民報藤島2005年6月5日第496号

　入札参加資格のない個人業者にも町の仕事を発注する藤島町の「小規模工事等契約希望者登録制度」が町内業者に喜ばれています。

　発注状況は平成15年度末で47件、９８３万円、16年度は２月末の集計で46件、９１４万円となっており、仕事おこしと地域づくりに貢献しています。

　一方、鶴岡市の登録制度は発注が７〜９件と少なく、金額も47万円程度と貧弱です。

　その要因は、藤島町の場合が上限額を１３０万円以下の工事・修繕としているのに対し、鶴岡市の場合は上限額が20万円で、名称も「軽微な修理修繕工事」となっているためです。

鶴岡市は制度改善すべき

　10月の市町村合併でこの登録制度が鶴岡市に統一されることになれば町内業者にとって大きなマイナスです。

　この制度を平成15年、３月議会と６月議会で提案した加藤鉱一議員は「藤島町の先進的な事業を合併で後退させてはならない。鶴岡市は藤島町に学んで、中小業者に喜ばれる制度改善に取り組むべきだ」と語っています。

２８９自治体に広がる

　小規模工事登録制度は、地方自治法２３４条にもとづく「随意契約」の創造的な運用を図ることを目的に自治体が設け始めた制度で、全国２８９自治体（17日現在、全商連調べ）に広がっています。

　自治体が発注する土木、建築、電気、内装仕上げ、板金、塗装、ガラス、造園など多岐にわたる小規模工事に、今まで指名競争入札の参加資格登録をしていなかった人が登録でき、仕事を受注できます。

藤島町の制度の特徴

　藤島町の制度は、町商工会や田川建労藤島支部の要求で平成15年８月から始まり、県内初の取り組みとして一般紙でも取り上げられました。

　現在、登録業者数は29業者になっています（鶴岡市は13業者）。

　藤島町の特徴は�@随意契約が許される１３０万円以下の小規模工事・修繕の公共事業�A入札参加資格審査申請による登録業者は対象としない�B町内に住所のある業者�B町税の滞納がないこと�C工事をおこなう資格があれば、建設業許可の有無は問わないーなどです。