合併を前提に予算編成

基金取り崩しは過去最高額

民報藤島2005年2月20日第483号

平成17年度藤島町予算案の規模

　藤島町の平成17年度一般会計予算案では、予算規模を16年度に比べ７・２％縮減し48億１５００万円としました。

　16年度の大型事業である堆肥センターや八栄島公民館建設事業などが終了した結果です。

町民税は９億２千万円

　歳入では町税が９億２６００万円で、16年度より７３４万円（▲０・８％）の減です。

　スタンレーの業績向上で15、16年度に大きな伸びを示した法人町民税を固く見積もり、16年度当初６５００万円から４８００万円としました。

　町税で最も大きい固定資産税が５億２６００万円で、町税の57％を占めます。

　個人町民税は２億１５００万円、町たばこ税は５７００万円、入湯税は２３００万円、都市計画税が２６００万円などとなっています。

当初予算に全て盛り込み

　普通地方交付税は16年度当初の16億６９００万円から９１００万円増の17億６０００万円としました。

　10月１日の合併を見込み、補正予算で対応していた支出を当初予算に計上するための措置です。

　国の三位一体の改革のなかで、暫定的な税源移譲として16年度から始まった所得譲与税（注）は、16年度の２０３０万円の倍以上の４２３０万円を見込みました。

　一方、地方交付税の財源不足の穴埋めである臨時財政対策債（赤字地方債）は国の方針で減らすとしており、16年度の２億７５１０万円から２億１８０万円としました。

基金は最高額取り崩し

　基金からの繰り入れは、16年度に急激な交付税削減があったため５億８０００万円も大幅に取り崩しましたが、17年度では交付税が維持された中でも５億４１００万円を取り崩します。

　特に基金の柱である「財政調整基金」は16年度１億５０００万円に対し、17年度２億４０００万円と過去最高の取り崩し額です。

　（これまでの最高額は平成９年度の１億２８００万円で繰上償還などに使用した）

　基金の残高は２億５０００万円となり、合併を前にして貯金を使ってしまおうという考えでしょうか。

町債は半減

　町債（借金）は臨時財政対策債（赤字地方債）も含め、16年度８億円から４億円に半減しました。

　16年度は減税補てん債の一括償還があり、借換債を発行したことや大型の建設事業が集中したことによります。

　新規の町債は、市町村合併推進事業債（１２９０万円）と地域交流センター（仮称）整備事業債（７７３０万円）です。

下水道整備は終盤に

　農集排事業特別会計では、三が村地区農集排事業が上中野目・上蛸井の集落内の工事がおこなわれ、供用開始となり、18年度には舗装復旧工事を残すのみとなります。

　野村の４戸については合併浄化槽を設置します。

　東堀越についてはまもなく供用開始となり、
農集排事業は渡前地区の強化事業を残すのみとなります。

　公共下水道事業特別会計では須走・三和３・４区の集落内で整備が進められます。

（注）所得譲与税（平成16年度〜）

�@平成１８年度までに、所得税から地方住民税への本格的な税源移譲を実施することとし、それまでの間の暫定措置として、平成１６年度において、所得税の一部を使途を限定しない一般財源として地方へ譲与する所得譲与税を創設する。

�A 所得譲与税による平成１６年度の税源移譲額は、4,249億円とし、人口を基準として都道府県及び市町村（特別区を含む。以下同じ。）へ譲与する。

特養ホーム増床になぜ補助でない

　厚労省の介護保険見直し案では、新たに創設する「地域介護・福祉空間整備等交付金」として特養整備費を計上。04年度予算に比べて大きく削減し、特養ホームの建設計画などを示した「ゴールドプラン」を打ち切ったためです。

主な補助金等　　　　　　　　　　単位：千円