自公議員ら共産党４議員を審査請求

新政クラブ「ガソリン代私的流用」政倫審の報復か

　日本共産党鶴岡市議団４議員に対し、小野由夫(無所属)、黒井浩之（公明）、佐藤麻里（新政）の３議員から27日、政倫審・審査請求が出され、28日受理されました。

　党市議団が発行する「新つるおか」の政務活動費について、政党活動の按分が「手引きに沿わない支出」との指摘を受けてから４ヶ月にわたり、「会派全員で放置し、具体的な指摘を受けて初めて対処を行った」、

　「国会議員、県会議員の名前・連絡先部分の按分については現時点でも認めていない」として、

　一連の経緯は「市民から疑念をもたれる行為」であるとしての審査請求です。

議会事務局の指導の下、監査指摘なし

　党市議団は、政務活動費広報費の「新つるおか」発行経費のうち、政党活動分を按分し、業者への委託料月額４万円の基本料金は按分しませんでした。

　按分についてはこれまで、議会事務局の指導の下で、監査の指摘や市民からの疑問も一切なく、歴代議長が判を押してきたものです。

　成果品と会計資料は全て公開してきました。

　５月から政務活動費の「手引き」見直しに入り、新政クラブが独自に共産党市議団の公開資料を調査分析し、６月に不十分さの指摘がありました。

　党市議団はこの間、他市議会の例や判例を参考に、党中央の指導のもとに按分の見直しを検討し、月額４万円の基本料金も按分し、その差額を返還することを９月、公表しました。

　「見出し下の国会議員、県議会議員の名前・連絡先」の掲載部分は、市民の生活相談、市政要求を実現する上で活用されてきたものであり、政務活動費との合理的理由があると主張してきました。

　例えば、先進的な会津若松市議会の「政務活動費『広報費』の取扱基準」においては、「政党活動とみなされる記事」について、「政党の支持又は不支持に関する事項」「政党その他の政治団体又はその支部が主催する事業に関する事項」の２点をあげているのみです。

「政治倫理に反する」攻撃は不当

　今回の政倫審は、新政クラブの「ガソリン代私的流用」が問題にされ、「やられたらやり返す」手法で「報復」。「あら探し」をし、「市民から疑念をもたれるもの」と、架空の想定で発動したものです。

　こんな幼稚なやり方を議会に持ち込んだ人たちこそ、政治倫理に反します。

　議員の名誉は、議会内では「懲罰」が、議会外では「政倫審」の決定が最も重く、発動は慎重でなければなりません。

　見直しにかかった４ヶ月間を「放置した」と決めつけ、「名前・連絡先」が、規制すべき「政党活動」と一方的に判断して、議会多数の力で攻撃するやり方は、民主主義に反します。

　「新つるおか」は46年にわたって毎週発行し、政務活動費の６割～７割を広報費に充て、市民に還元してきました。

　さらに議員個人が発行する議会報告等は、政務活動費の請求は行わず、自己資金で発行してきました。

　「政治倫理に反する」との攻撃は不当であり、議員と会派の名誉毀損にあたり、断固抗議していきます。

　市民の皆さんのご支援をお願いします。

・鶴岡市議会において、３議員から共産党市議団４人に対し、「鶴岡市議会議員政治倫理条例」の政治倫理基準に違反するとして10月28日、審査請求が出されました。（2022.10.30）