６月市議会閉会

「遺骨含む土砂使うな」可決

「インボイス延期」請願全会一致

　鶴岡市議会６月定例会は24日、閉会しました。

「インボイス制度実施延期」の請願が全会一致で採択（６月２３日本会議）

　市当局提案の一般会計補正予算、条例、事件、人事など議案22件が全て、全会一致で可決承認されました。

　「『消費税インボイス制度の実施延期を求める意見書』を政府に送付することを求める請願」（消費税廃止鶴岡田川地区各界連絡会・会長　菅原健一）は、菅井巌・草島進一議員が紹介議員となり、14日の総務常任委員会で審査され、全会一致で採択。23日の本会議でも同採択され、24日の本会議で意見書が可決されました。

■「戦没者遺骨含む土砂使用しない」意見書可決

　「沖縄戦戦没者の遺骨等を含む土砂を埋め立てに使用しないよう求める意見書」（坂本昌栄・草島進一・南波純議員）は、３月議会提出の請願が撤回され、請願趣旨に沿って意見書をまとめたものです。

　意見書では、「沖縄戦の戦没者遺骨が混入している南部地域の土砂をあらゆる埋め立てに使用しないこと」を求めています。

　賛成15、反対９の賛成多数で可決されました。

■自民「強い沖縄経済求める機運に水差す」

　石塚慶議員（新政クラブ）は反対討論で、「戦没者の遺骨が混じる可能性がない中でも、土砂の使用を認めようとしないのか判断できない」「強い沖縄経済を求める機運に水を差す」と述べました。

　菅井巌議員（共産党）は、賛成討論で、「沖縄戦での歴史の惨状を忘れない、昨日慰霊の日を迎えた沖縄と連帯し、平和への想いを託し全会一致で採択すべきもの」と述べました。

　田中宏議員（ＳＤＧｓ鶴ヶ岡）は、賛成討論で、「戦没者の尊厳を損なう行為に対して、異議を表明することを怠るとすれば、良識が問われる」と述べました。

■「防衛費よりも社会保障予算」自公など反対で否決

　「防衛費増額よりも社会保障予算の拡充を求める意見書」（加藤鉱一・菅井巌・田中宏議員）は、賛成８、反対19の反対多数で否決されました。

　本間正芳議員（新政クラブ）は、反対討論で、「防衛費と社会保障予算を比べることに無理がある」「防衛に必要な予算を積み上げていかなければならない」と述べました。

　黒井浩之議員(公明党)は、反対討論で、「覇権国家が日本への侵攻を試みた場合に、憲法９条が歯止めになるのか」「日本がいっさい軍備を増強せず、軍事力で大きな差が開いた場合、対話のみで平和が維持できる保障があるとは思えない」と述べました。

■敵基地攻撃能力、大軍拡で暮らし押しつぶす

　長谷川剛議員（共産党）は、賛成討論で、「５月23日の日米首脳会談で、岸田首相が敵基地攻撃能力（反撃能力）の保有検討に言及し、軍事費の相当な増額をアメリカに誓約した。」「この道を進むとなれば途方もない大軍拡が必要となり、暮らしを押しつぶす」と述べました。

　南波純議員（ＳＤＧｓ鶴ヶ岡）は、賛成討論で、「ＧＤＰ比２％への防衛予算増額５兆円を、暮らしに回せば、大学授業料の無償化、給食費の無償化、年金は１人12万円の増額、医療は自己負担ゼロが実現し、どちらが国民の幸福につながるかは明らかだ」と述べました。

　草島進一議員（市民の声）は、賛成討論で、「日本は防衛予算11兆円になれば、アメリカと中国に次いで世界第３位の軍事大国になる。」「防衛予算増額で潤うのは、国民ではなくアメリカの軍需産業だ。社会保障への投資はいずれ税収が増え、納税者人口が増える」と述べました。