３日行われた鶴岡市議９月定例会の一般質問で、日本共産党の坂本昌栄議員は①ひきこもり支援、②国保会計の繰越金処理．③無料低額診療対象者の薬代について質問しました。■ひきこもり支援体制の進捗は
問 コロナ禍の影響で、精神状態の悪化や孤立を深めている人が多く、社会との孤立は、生活や命すら脅かす状況になる。
令和２年３月議会の答弁で、市独自にひきこもりの実態の調査に取り組むとされていたが、調査の現状は。
健康福祉部長 調査は民生児童委員が行うことを予定しているが、個人情報の取り扱い等事務的な課題に対し現在調整をしている。
今年度中に調査を完了し、具体的な支援について協議し、来年度に支援内容を示す。
問 ひきこもり支援の体制の進捗状況は。
健康福祉部長 相談支援機関の複数が連携し支援を行っている。
羽黒・朝日・温海地域は、庁舎内の社会福祉協議会・地域包括支援センターが、ひきこもり等の複合的な課題を抱える家族に対して、ワンストップの相談支援体制を整備した。
令和３年３月策定の地域福祉計画に掲げた重層的支援体制整備事業で、ひきこもり支援の体制を検討する。
問 ひきこもりにある人の安心できる居場所づくりについては。
健康福祉部長 ひきこもり調査で状況把握を行い、居場所についての課題や必要な箇所数について検討する。
■国保会計の基金処理転換すべき
問 国民健康保険特別会計で、平成29年度の財政見通しと、令和２年度決算との開きが生じた原因は何か。
健康福祉部長 国保税の収納率を92％と見込んだが、平成30年度93・92％、令和元年度以降の収納率も微増傾向である。
被保険者数も30年度以降の減少率が想定よりも低く、国保税賦課額も高くなっている。
問 単年度収支の黒字を基金に積み立て、不足分を取り崩す会計処理に転換するべきでは。
健康福祉部長 今後の財政見通しや税率改定の方向性と併せて検討する。
問 令和２年度決算から基金と余剰金22億７０００万円の財源で、国保税の減額を検討するべきだが。
健康福祉部長 ３年度の国保税見込みは想定を１億円以上うわ回り、この状態が継続すると引き下げの財源は確保できる。
基金の水準約６億円を上回り、安定的に確保できる見通しとなった場合、計画期間の３年を待たずに検討する。
■無料低額診療、薬代補助検討すべき
問 無料低額診療事業の意義と、保険薬局が対象にならない現状についてどうか。
健康福祉部長 無料低額診療事業は、国民皆保険制度と生活保護制度のはざまで、医療保障から漏れている人に対する補完事業として役割や意義は大きい。
保険薬局が対象外となっている現状は、医薬分業による矛盾が表面化された。
問 対象者の薬代への補助金を検討するべきではないか。
健康福祉部長 受診者の状況やニーズを把握し、国や他自治体の動きを見極め、助成制度の在り方の研究を進める。
問 医療機関の現場では重症化を防ぎ、最善の対応をしているが、薬をもらわなければ命を救う事ができない。
コロナ禍で行政がやるべきことを考え、最善を尽くすべきだ。
