鶴岡市議会６月定例会は15日開会、７月２日閉会しました。
当初予算から削除した「鶴岡市立農業経営者育成学校 ＳＥＡＤＳ」の「農業人材プロモーション業務委託料」は、改めて補正予算に１２７８万５千円を計上し、賛成19、反対９で可決しました。
反対討論で石塚慶議員（新政ク）は、「当初の事業設計と目標設定の間違いから、誰が頑張ってもつらい状況が続く。３期生の募集を停止すべきだ」と述べました。
長谷川剛議員（共産）は賛成討論で、「議会としても、人生をかけて鶴岡に来た研修生を励まし、当初の目的を達成できるよう応援することが必要だ」と述べ、無所属の中沢洋議員と草島進一議員も賛成討論を行いました。
■共産党は附帯決議に反対
プロモーション業務に関し、五十嵐一彦議員（新政ク）から附帯決議が出されました。
決議は、随意契約ではなく、「可能な限り一般競争入札を実施」と、「随意契約ガイドラインの策定」の２項目です。
加藤鉱一議員（共産）は反対討論で、「移住・就農後に撤退する事例が全国的にも多く、目的に合致した内容で実行されることが重要だ。入札の問題ではない」と述べました。
附帯決議には、新政クラブの４人が退席し、賛成13、反対11で可決されました。
ＳＥＡＤＳの１期生13人中８人が中途で退校したことから、新政クラブがＳＥＡＤＳの問題を「政争の具」にしている感は否めません。
■請願４件自公会派の反対で不採択
請願４件は自公会派の反対で不採択になりました。菅政権いいなりで、誰が市民の願いに背いているかが鮮明になりました。
遺骨の残る沖縄本島南部からの土砂採取の中止を国に求める請願は、佐藤昌哉議員（新政ク）が反対討論で、「国は土砂採取について何も決定していない」と述べました。
坂本昌栄議員（共産）は賛成討論で、「人道上の問題であり、埋め立てが決まってからでは遅い」と述べ、田中宏議員（市民ク）と、草島進一議員も賛成討論を述べました。
保険薬局も無料低額診療事業の対象とすることを国に求める請願と、市に対して保険薬局での薬代の助成を求める請願は、本間正芳議員（新政ク）が反対討論で、「保険薬局の大半は民間企業であり、税制優遇とならず政策上の課題がある」と述べました。
山田守議員（共産）は賛成討論で、「誰もが困った時に利用ができる無料低額診療の拡充が必要」と述べました。
国の無料低額診療事業は、固定資産税の税制優遇がされます。
政府に対して、米の過剰在庫を緊急に買い入れ、米価下落に歯止めをかける請願は、本間信一議員（新政クラブ）が、「需要に応じた生産で、在庫の適正水準を維持することだ」と述べ、過剰在庫の政府買い入れに反対しました。
菅井巌議員は賛成討論で、「買い上げた米をコロナ禍で食事に事欠く困窮者への支援に回し、ＭＡ米は即刻止めるよう政府に求めるべきだ」と述べました。
市に「地域密着型医療連携推進法人」創設の検討を求める請願は全員賛成で採択されました。
３月議会に提出された「中小企業振興条例」は再び継続審査に付され、自公会派が可決に抵抗しています。
菅政権は国会で産業競争力強化法を強行し、中小企業の切り捨てを進める中で、共産党市議団は可決を急ぐべきとの立場で継続審査に反対しました。
