国保 コロナ感染者に傷病手当金

臨時市議会

事業主・家族専従者・フリーランスは対象外

議員全員が感染防止のためにマスク着用で議会に出席となりました （15日、共産党市議団）

　鶴岡市議会４月臨時会が15日開かれました。

　上程された議案は補正予算３件と条例議案３件、人事１件の計７件です。

■国保特別会計へ操出、中小企業利子補給金増額

　一般会計補正予算は、国保特別会計への操出金８４０万円と県の中小企業緊急災害対策資金制度に係る利子補給金の増額４３６万４千円、同制度の債務負担行為の追加です。
　新型コロナ対策の関連で、国保特別会計補正予算は傷病手当金60万円と上田沢及び大網診療所の医師への休業手当８４０万円、休日夜間診療所特別会計は医師の休業手当８１４万８千円です。

■国保税課税限度額引き上げ、軽減拡充

　条例議案は、地方税法等の一部改正に伴う市税条例の一部改正と、国民健康保険加入者の新型コロナ感染者対象に傷病手当金を支給する国保条例の一部改正、国民健康保険税の課税限度額引き上げと低所得者の税負担軽減を拡充する国保税条例の一部改正です。

　市税条例と傷病手当金の国保条例一部改正については原案通り全員賛成で可決されました。

　市税条例は市たばこ税の課税免除の要件簡素化です。

　人事案件は、市固定資産評価員の選任で、中村勝行・市総務部課税課長が選任されました。

■傷病手当金期間延長はあるのか

　国保条例の改正では、国保加入者の中で給与支給を受けている人で新型コロナウイルス感染症に感染した人や感染が疑われる人に傷病手当金を支給するものです。

　質疑の中で坂本昌栄議員は、「国保の傷病手当金についていち早く決断したが、傷病手当金の対象者となる人はどんな場合か。国の指針では９月30日までとなっているが延長はあるのか」と質しました。

　健康福祉部長は、「国の財政支援の対象者は国保加入者の内、給与等の支払を受けるパート、アルバイト、家族的経営での労働者となっている。

　期間については国内の感染状況を注視し、県を通じて情報収集して対応する」と答えました。

■傷病手当対象外の事業主等への市独自支援は

　坂本議員は、「国保加入者の中で対象にならないフリーランス、家族専従者、事業主などへ本市独自の支援を検討しないのか」と質しました。

　健康福祉部長は、「全国の市町村の国保で自主的に傷病手当制度を創設しているところはない。

　新型コロナウイル感染症対策で国から全額財政支援を受けられるよう制度の趣旨にのっとり実施していく」と答えました。

■共産党は国保税限度額引き上げに反対

　国保税条例の一部改正については法令等による課税限度額の引き上げで、基礎課税額を61万円から63万円に、介護納付金課税額を16万円から17万円へ増額するもので、今回据え置きの後期高齢支援金分19万円を含め合計金額で99万円（３万円増額）となるものです。

　一方、物価変動を反映し、均等割・平等割の５割・２割軽減の判定基準が改正され、低所得者に対する税額軽減の対象者が拡大されます。

　５割軽減で所得基準額が一人当28万円から28万５千円に、2割軽減で同51万円から52万円に改正され、軽減世帯が86世帯１５６人増えます。

　限度額引き上げで国保会計の歳入は５４０万円増え、軽減拡大で同３２０万円の減収となります。

　国保税の課税限度額引き上げについては、坂本昌栄議員が「市民の負担増になる」として反対討論を行い、日本共産党市議団は反対しましたが、他会派の賛成多数で可決されました。