遊明月峯 明月峯(めいげつほう)に遊(あそ)ぶ 城貞(藤の花)
東山聳漢一何高 東山(とうざん) 漢(かん)に聳(そび)ゆ一(いつ)に何(なん)ぞ高(たか)き
七月羊腸喬岳遨 七月(しちがつ) 羊腸(ようちょう) 喬岳(きょうがく)に遨(あそ)ぶ
神域百霊郷頂集 神域(しんいき) 百霊(ひゃくれい) 頂(いただき)に郷(むか)って集(つど)う
巌巌険径倚筇労 巌巌(ガンガン)たり険径(けんけい) 筇(つえ)に倚(よ)りて労(つかれ)る
月山は 天に向かって高くそびえて何と髙いことか。
山開きの七月になり 高い山(月山)の道を上り遊ぶ。
神がやどる山頂の境内にむかって多くの神霊があつまっている。
岩が重なりあって高くけわしい山道を杖にすがって登り歩き疲れる。

(画・加藤貞雄)
明月峯=月山。
東山=月山。
聳=そびえる。
漢=銀河。
一何=なんと。いったいどのくらい。強意の語。
羊腸=山道がヒッジのはらわたのように曲がりくねっていること。
喬岳=高い山(月山)。
遨=遊びたのしむ。
神域=神がやどる境内。
百霊=多くの神霊。
郷=向かう。
頂=頂上の意の和語的表現。
巌巌=岩が重なりあって高くけわしい。
険径=けわしい道(登山道)。倚=すがる。
筇=竹でできた杖。労=つかれる。