贈髙朋  髙朋(こうほう)に贈(おく)る   城貞(藤の花)

民報藤島2026年06月21日第1546号

朱邸森羅涼暗傳  朱邸(しゅてい) 森羅(しんら) 涼(りょう) 暗(あん)に傳(つた)う

尋香粉蝶緑陰前  香(こう)を尋(たず)ね粉蝶(ふんちょう) 緑陰(りょくいん)の前(まえ)

妻孥朋友無人訪  妻孥(さいど)朋友(ほうゆう) 人(ひと)の訪(と)う無(な)し

坐向松窓易惘然  坐(ざ)して松窓(しょうそう)に向(おい)て惘然(ぼうぜん)たり易(やす)し


立派な屋敷には木木がならび茂っていて、何となく涼しい感じさが感じられる。

紋白蝶が若葉の影に芳香を求めて止まっている。

妻、子供、友達、誰も訪れる人がいない。

こんなときに松の木の見える窓辺に座って ただぼんやりとしているのだ。


髙朋=高尚。けだかい。上品な。

贈る=さしあげる。

朱邸=りっぱなやしき。

森羅=木木がならび繁る。

粉蝶=紋白蝶(モンシロチョウ)。

妻孥=妻と子。

向=むかい。於と同じ。

松窓=まつの木の見える窓辺。

惘然=ぼんやりするさま。


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