かどこかでだまされることになるし、自信があるひとほどヒドいことになるからだ。 この本の解説者の書き出しです。脳が簡単にだまされることは、さまざまな実験で確認されていると言います。
世の中のあらゆる場所には、巧妙な罠がしかけられており、そこにはある共通点があり、「人間の心の動きを利用している」ことです。
「人間にはもともと、目の前のものをそのまま信じやすい傾向がある。
私たちは、はっきりとそれを否定する証拠が示されないかぎり、見聞きしたものが本当だと思い込む。
この現象は「真実バイアス」と呼ばれている。」
「詐欺行為は、この人間の信じやすさを前提にしている。
にもかかわらず、私たちは自分の信じやすさにつけ込まれていることに無自覚で、だまされるのはその人が特別に世間知らずで、お人好しで、バカ正直だからだと考えている。」
「社会を成り立たせるためには、私たちは他人を信じる必要があるが、信頼しすぎてしまうと、厄介な問題が生じてしまうということだ。
そして、この難題は現代社会ではますます深刻になっている。」
「オンラインで商品を販売している企業は、アマゾンなど商品のユーザーレビューが掲載されるサイトで、自社商品の評価を上げるための工作を日常的に行っている。」
「世界各地で政治運動絡みのフェイクニュースや陰謀論がますます増えており、真偽を気にかけないような主張も珍しくない。」
だまされないためにどうするか。
その最初の第一歩は、「少し受け入れ、多く確認する」ということ。
見聞きするものすべてに不信感を抱かなくてもいいが、「これは本当だろうか？」と自問することです。
☆ ☆ ☆
霊感商法の手口は、「効果を強調して勧誘する」、「不安を煽る」、「今がチャンスと急がせる」、「実例で効果があったと強調する」。
平成大合併の時も同じように、「大きくなれば財政力が上がる」、「小規模ではやっていけない」、「今がチャンス」、「他の合併は成功した」と信じさせました。
小中一貫校（義務教育学校）も同様に、「他の学校より教育効果が高い」、「小規模校や複式学級ではかわいそう」、「今がチャンス」、「他の小中一貫校は成功した」と信じさせるのでしょうか。
