小澤アイ子『詩集　わたし　地球人』

　小澤アイ子『詩集　わたし　地球人』（光陽出版社）が、平和と希望を心底から歌いあげています。

　その内２篇を紹介します。

　「九条」の地球　を

　ロシア　にも

　「九条」あったら

　朝鮮　にも

　「九条」あったら

　アメリカ　にも

　「九条」あったら


　中国　にも

　「九条」あったら

　世界中　どこの国　にも

　「九条」あったら


　他国(よそ)の人を　殺さないし

　他国の人から　殺されない

　今日の営みを　壊さないし

　明日の生活が　壊されない

　ウクライナも　戦場にならない


　子どもは　子どもらしく

　若者は　若者らしく

　老人も　老人らしく

　笑顔の今日を　生きられる

　幸せの明日を　迎えられる


　花は　それぞれ　美しく

　木々は　豊かに　繁り

　川の水は　暮らしに寄り添って　流れ

　海は　命の恵み　育んで

　世界を　つなぐ


　「九条」の地球　を！

　税金

　せっせ　せっせ　働いて

　納めた　税金

　　で「人殺しの爆弾」造る……


　ガス　電気　水道　テレビを観ても

　取られる　税金

　　で「敵国攻撃」準備する……


　出かけて　食べて　楽しんで

　あれ　これ　消費税

　　で「アメリカ製兵器」爆買いする……


　私が生まれる前　軍事費に注ぎ込んだ　税金

　　で　中国　韓国　近隣諸国を　侵略

　　他国の生活を奪い　殺した


　私が子どもの頃　アメリカに反撃され　戦時国債

　　で　国民は守られなかった

　　町は壊され　焼かれ　殺された


　戦後　取り戻した日常　だけど

　アメリカ軍は　ずっと居つづけ　税金

　　で　基地は拡充　戦闘訓練の毎日……


　日本は今「民主主義」の国

　政治は多数決で行われる　税金

　　で　軍備増強　米軍基地強化も　数次第……


　「九条」に支えられ　生きながらえて

　葬儀も近づく老人の私　最後の税金

　　まで「戦争」の資金に……


　命　終わる日まで