ひと

村山俊太郎・ひで夫妻　青山　崇

俊太郎と日本共産党② 共産党のすぐれた点3つ

　終戦より１年もたっていない選挙の草稿としては、今でも間違いのない素晴らしいものである。

　戦前からの独習の蓄積がかなりあったと思われる。それは彼の著作の端々に見受けられる。

　例えば初期の組合が解散した理由として、指導部に前衛党（共産党）員が入っていないことをあげていて、どのような社会運動組織でも、共産党の参加を必須としている。このような考えに立って、共産党は如何なる党かーすぐれた点３つを述べている。

　第一のすぐれた点

　学問的にも多年の闘争経験の上からも、築きあげられた信念を持っていること。（略）。

　第二のすぐれた点　

　人民の利益、生活の向上のために激しい闘争心・実行力と熱くもっていること。（略）。

　第三のすぐれた点　

　人民の生活安定と幸福のための正しい政策をもち、現在政治の先頭を切ってその実現に努力していること。（略）。

　共産党の農村政策は、

　１，働く農民に土地をあたえろ。

　２，肥料と農具、塩と衣料の即時配給

　３，小作料の徹底的減免　即時全面化

　４，供出の官僚的強制反対―農業委員会を通しての民主的供出。

　５，遊休土地の農民への分配。

　６、大地主の土地は無償で没収、小地主の土地は有償買収。

　俊太郎は、「もの静かに共産党の政治、考え方、農村政策、文化、教育の政策について語りかけた。

　これを聞いた村の人びとは《すばらしい先生だ！》と感嘆したという。