ひと

日下部勇一（庄内町槇島）　波瀾(乱)万丈の人生　青山　崇

■晴れて常子さんと結婚

　結婚に反対されていることを友人に相談したところ、彼女と同じ職場の先輩である成澤昇さんに仲人をお願いしたらと言われ、話したら快く承諾してくれた。

　両親は「嫁にやりたくない思いはあるが、本人が良いならしょうがない」というようなことだった。

　彼女の言うには、鍵を掛けられ、家に入れなかった時もあったと後で聞かされた。

　そういうこともあったが、ともあれ、富士印刷・民青・日本共産党の友人９人が実行委員となり、「勇一君と常子さんの結婚を祝う会」を開催することになった。

　１９７０年11月８日(日)、余目町商工会館で、会費１０００円で行われた。

　富士印刷・今間製作所・槇島集落・日本共産党・民主青年同盟・親戚の方々で会場は満席になり驚いた。

　２人の門出を祝い、祝辞は勿論だが、佐藤高雄さんの詩朗読、若者たちの歌、井上貞治さんお得意の民謡などで和やかな祝う会となった。

　嫁の父親は欠席し、親戚の方が親代わりを務め、勇一の父親も早くに亡くなっていたので、本家の久助さんから協力を戴いた。

　１９７２年、長女誕生。１９７４年、長男も上手に誕生し、順調な結婚生活のスタートだった。

　なお、この年の２月庄内労農大学が開校し、当時の青年に大きな影響を与えた。

　あれから52年、70、80歳代の老青年になっている。