須藤克三先生は、１９０６年（明治39）山形県宮内町（現・南陽市）に生まれ、１９８２年逝去、教育者・児童文学者であり、多面的な教育文化運動家の指導者であった。私も指導に預かった。１回目の担任生徒を卒業させた１９６１年春、請われて山形高教組専従となり、主として教文部を担当した。
この年は、とりわけ山形県教祖との共闘を強めた。特に教研活動に力を入れた。その助言者は県内を代表する錚々(そうそう)たる人々であった。その中に初めてお目にかかる須藤先生がいた。
経歴も面白い先生である。山形師範を出て教員となるが自身の力量不足を実感し、より一層学問を修めようと、日本大学夜間部を卒業。
教員・編集者を経て山形新聞社論説委員兼文化部長となり、また山形県芸術文化会議会長、山形県県民芸術祭運営委員長などを務め、戦後県内の教育文化活動の主軸を担った。
また推挙されて山形新聞労働組合闘争委員長なども経験しているが、会社と労組の対立・混乱で引責辞任した。
