歩行距離は、16・24㎞と２日目とおなじくらいだが、トムラウシ山（２１４１ｍ）からトムラウシ温泉（６４５ｍ）まで１５００ｍの大下り。
■ヒサゴ沼
化雲岳から１時間ほど下ると、ヒサゴ沼に着いた。
２階建ての避難小屋の真ん前に静かに湖面が広がっていた。
小屋に入ると、３パーテイが入っていた。
夜は寒く、防寒着のまま長い縦走で疲れた体を横たえ深い眠りについた。
翌朝、早く小屋を出てトムラウシ山に向かった。
■ナキウサギ
そこを過ぎるとガレ場になっており、「チッ、チッ」と方々から鳴き声が聞こえる。「ナキウサギだ！！」
ナキウサギは、氷河期の生残りである。
ハムスターより１回り大きく、しきりに岩の隙間から出てきて４、５ｍ離れた所で頻り(しきり)に愛らしく鳴く。
冬眠しないため、枯れ葉・草等食料をしきりに貯め込み秋は特に忙しい。
ナキウサギは非常に冷たい環境に生きる可憐な動物なのだ。
■日本庭園
天沼を過ぎると日本庭園にやってきた。
岩石が庭石みたいに配置され、所々ハイ松があり日本の庭みたいになっている。
緩やかな丘を登ると目の前には、トムラウシ山と北沼がひろがっていた。
■トムラウシ山
ごろごろした巨岩を登り頂上に着いた。
頂上からは、大雪山系をはじめ十勝岳まで３６０度の大展望。
少し下ると分岐があり、十勝岳・オプタテシケ山への縦走路と分かれる。
ヒサゴ沼小屋で一緒だった男性は、十勝岳オプタシケ山縦走路へ向かった。
トムラウシ公園、前トム平からコマドリ沢分岐に下りカムイ天上目指して歩く。
ところが、泥田状態で苦労しながら登山道の端を歩いた。
カムイ天上から気持ちよく紅葉のアーチをくぐり、トムラウシ温泉にやっと着いた。
