世界の国々　ヨーロッパ

核兵器禁止条約批准の動き　青山 崇

　ヨーロッパでは自国政府に核兵器禁止条約の署名を要求し、議会に批准を要求する動きが始まっている。

　ドイツ連邦議会では、メルケル首相が所属する与党の議員も参加する超党派の「核兵器禁止議員団」を25人で結成し、ある議員は「新たな核兵器軍拡競争が進む中、一緒に核兵器のない世界をめざす展望を開こう」と訴えた。

　この議員団がとくに注目されるのは、来年９月の総選挙で政府が肯定的姿勢を見せるかもしれないからである。

　核兵器廃絶国際キャンペーンドイツを中心に、数団体が核兵器撤去に取り組んできた。

　世論調査では、92％が署名すべきとしている。

　ベルギー政府は一貫して反対姿勢だったが、禁止条約がどう新たな勢いを造れるかを注視している。

　ノルウェーは首都オスローをはじめ、33都市(約10％)が賛成している。

　19年５月に支持を決議したオスローのある市議は、「市や町は影響力を示すことができる」としている。