アメリカは国民皆保険制度が積年の課題で、オバマも公約したができなかった。
民間保険はあるが保険料が高すぎて入れない。
藤島に居住し庄内を研究して教授になったケリー氏も、アメリカの歴史的課題として銃とこれを上げているほどである。
さてサモアは域内髄一の保険医療制度だという。
１９１８～１９２０年大流行の「スペイン風邪」で、３万８０００人余のほぼ20％に当たる７５００人が死亡したことが契機になった。
当時サモアを統治していたニュージーランド政府は、サモア内のすべての人間に、内科的外科的手当てや看護の提供は医療従事者の責務だとし、医療サービスの提供の仕組みづくりにとりかかった。
まず、全国に地方病院や診療所をつくり、医療税を新設しそれらの診察費を無料化した。
これと並行して、村落の女性全員が参加するコミチ・ツーママーという衛生組織をつくり、医師・看護師の巡回訪問受け入れや村落内の衛生管理を行うという住民参加方式である。
これにＷＨＯや他国の援助が加わり低診療費に抑えられている。
こうして住民参加のモデルとして高い評価を受けている。
サモア政庁
