マリカ東館フーデバー　フロア管理から撤退

前市政下の開発政策の失敗が露呈

　ＪＲ鶴岡駅前にあるマリカ東館１階の「つるおか食文化市場ＦＯＯＤＥＶＥＲ（フーデバー）」について、運営業者の(株)Ｆｕ―Ｄｏ（ふうど）（丸山典由喜社長）が、経営難のためフロア管理業務から退く意向を市に伝えていました。

　19日の議員説明会で市が明らかにしました。

　駅前の活性化と観光振興、食文化情報発信拠点に位置づけた施設ですが、前榎本市政下での開発政策の失敗が露呈しました。

　同施設は、市の支援を元に民間が経産省の補助金（５２００万円）と市の補助金（２３００万円）を活用して立ち上げ、当初は月額50万円でフロアを借り、出店者に転貸して利益を上げる計画でした。

　ところが、床の共有持分所有者２社（石橋企業と前田製管）のうち１社（前田製管）から２０１６年12月、床権利（40・41％）を市に買い取ってほしいとの要請を受け、市が承諾。市の持分が93・43％と床のほとんどが市の財産になったことから、他の公的な賃貸同様に坪単価４０００円で賃料が確定しました。

　その結果、賃料（家賃＋共益費）は月１６５万円になり、18（平成30）年６月に共益費を一部見直し、それでも月１０３万円です。

　当初は年間来館者30万～50万人、売り上げ３億～５億円を見込んでいましたが、開館から今年10月までの２年３カ月間で来館者は約41万人、売上総額は約４億１５００万円、18年度の収入は当初予測の約１億３１００万円に対し、６８００万円と半分程度になっています。

　赤字が経常的となり、市と市開発公社に未収金が発生しています。