大藤棚再生に募金呼びかけ

ふじしま観光協会など３団体

住民の力、地域の力をまちづくりに結集

公園中央部大藤棚　被害直前の「藤の花まつり」 大藤棚　藤の葉が落ち枯れている写真（最初に枯れた１本）

　藤島歴史公園Hisu（ヒスカ）の大藤棚再生に向け、募金が呼びかけられています。

　発起人は、ふじしま観光協会・田中壽一会長と、藤島ライオンズクラブ・成澤剛会長、藤友会（ふじともくらぶ）・深澤一雄会長の３団体です。

■大きなショックが

　ヒスカにふじが植栽されて４年が経過し、昨年からふじの花祭りの第２会場ともなりましたが、今年６月に、園内の藤の樹木10数本に除草剤が散布された痕跡が確認され、大藤棚５本のうち９尺藤を含む４本が枯死する事態になりました。

　これまで藤島地域のまちづくりのシンボルとして取り組んできた住民にとって、大きなショックとなりました。

■誇りを取り戻す

　市では12月議会に、枯損ふじの植え替えに係る経費として１７５万円の補正予算を計上しています。

　しかし、関係者は市の財政に迷惑をかけられないとして、住民から寄附を募り、植え替え工事費の見込み１８４万円を上回る募金を集めたいとしています。

　住民の力、地域の力をまちづくりに結集し、将来に向けて、どこにも負けない大藤棚を展開させて、藤島地域の誇りを取り戻したいとしています。

■ふじしま観光協会へ

　募金金額は一口１０００円から、

　募金期間は12月２日（月）から令和２年１月31日（金）まで、

　募金の方法は、

　現金の場合は、出羽商工会藤島支所内の「ふじしま観光協会」へ、

　口座振替の場合は、口座名義「ふじしま観光協会　会長　田中壽一」

・荘内銀行藤島支店・普通　００１１７８１

・鶴岡信用金庫藤島支店　普通　００７７００９

・庄内たがわ農協藤島支所　普通　２９４８１０１

　募金寄贈先は、鶴岡市長・皆川治宛になります。

　募金が目標額を超えた場合には、ウイステリア基金に積み立てたいとしています。

■ナナカマド被害

　一方、藤島地域の中心街、新町橋から藤島庁舎側に延びる都市計画道路で11月15日、街路樹のナナカマド11本が切り倒されているのが見つかりました。

　葉が紅葉してきれいな赤い実をつけた状態で、植栽場所に倒されました。

　今回の事件も、ふじ棚への除草剤散布との関連が疑問視され、公共物の器物損壊は犯罪であり、要注意です。

■心を寄せ合って

　犯罪心理学的には、器物損壊の動機は「腹いせ」であり、「直接向かっていっても、勝ち目ないと感じるときに手段をとる」「弱者の犯罪」と言われ、「放火」に至る場合もあります。

　こうした犯罪を防ぐためにも、行政と住民とが心を寄せ合ったまちづくりを教訓にしなければなりません。