夏日山行　　夏日(かじつ)山行(さんこう)　　城貞（藤の花）

羽山八月白雲生　　羽山(うざん)　八月(はちげつ)白雲(はくうん)　生(しよう)ず

風過杉林諷諷鳴　　風(かぜ)は杉林(さんりん)を過(す)ぎて諷諷(さつさつ)として鳴(な)る

神苑清流涼気爽　　神苑(しんえん)の清流(せいりゆう)　涼気(りようき)爽(さわ)やかに

緑陰深処石泉聲　　緑陰(りよくいん)　深(ふか)き処(ところ)　石泉(せきせん)の聲(こえ)


羽黒山は、八月に入って白い入道雲があらわれ、

気持ちのよい風が杉林の中を吹きわたっている。

神社の敷地内の小川は、きれいな水が流れて涼味がさわやかで、

緑の木の陰の奥深いところに、湧き水の音がきこえる。


羽山＝羽黒山。

山行＝山遊び。山歩き。

諷諷＝風の吹くようす。

神苑＝神社の境内にある庭園。

清流＝清き流れ。

緑陰＝わかばのかげ。

石泉＝石の間に湧く泉。