米軍基地の傍らで暮らした日々　新町　齋藤留治

　今月の24日には沖縄米軍の辺野古移設に対して県民投票が行われる。

　強権、欺瞞政治を重ねるアベ晋三政権にＮＯを突き付けて欲しい。

　日本の民間空港で最も危険な空港と言われる那覇空港や、多くの軍用地を抱える沖縄の人達の願いをこれほど返りみない政権を私は知らない。

　沖縄県民の命より祖父岸信介が生き延びた恩返しをアメリカにしようとしているのだろうか。

　軍用基地がいかに周辺住民にとって耐えられない事なのか、東京の米軍基地近くに住んだ事がある私は身を持って体験した。

　爆音ばら撒き基地は東京の立川と横田基地、昼は戦闘機の訓練のため遠くに行ったのか音はそれほど気にもならなかったが、酷いのは夕方から夜10時頃にかけて。

　離着陸とエンジン点検音は止むことなく、猛暑の夏でも窓は開けられなかった。

　エンジンから出る空振動で窓は時々ガタゴト、毎日雷様の下で暮らしているようなものであった。（立川基地の返還とエアコンの普及で今は違うと思うが。）

　引っ越しに要する費用どころではないので早々に他所に逃げた。

　逃げた所は練馬区の一画、学校から紹介してもらった下宿を見に行ったら今度も基地の直ぐ脇。

　またか、と思って金網の中を覗いたら、そこは広大な緑の芝生に覆われた別天地で、金網の中は日本政府の思いやり予算が沢山詰まった所だった。

　家族が暮らす小綺麗なハウスと、のどかな太陽が輝く良き場所で、私も時間がある時はボール遊び等の為に金網の隙間からちょっとだけ中に入れた。

　どなたか「アベ晋三氏は外交が得意」、と語っていた人がいたが、基地の再編すら要求しない首相を何故そう言うのか私には理解出来ない。

　夫婦で手を繋いで世界を飛び回るより、近隣諸国からの信頼を得る事に心血を注ぐべきではないか。

　先月も国会を遅らせてまでロシアに何の為に行ったのか疑問だったし、このままでは「無駄金使い首相」と後世に伝えられるのではないか、と私には思える。