日本人と憲法 ＮＨＫ世論調査から考える①
女性が｢セックス・ストライキ｣
ーあらためて憲法を学ぶ 青山崇
民報藤島2018年07月15日第1159号
ＮＨＫは２０１８年４月、18歳以上の男女に対し世論調査を行った。結果について私見を述べる。
調査項目は、
１、いまの憲法を改正する必要がある。
２、改正の必要、不必要の理由。
３、９条に自衛隊明記 賛成か？ 反対か？
４、憲法９条をどう評価するか。
５、９条に自衛隊明記に賛成か？反対か？
６、自民党の改正４項目のうちどれに最も関心があるか。
７、今の憲法改正論議を進めるべきか、ほかの問題を優先すべきか。
８、憲法改正論議にどの程度関心があるか。
９、いまの憲法の理念・内容をどの程度知っているか。
10、国民投票制度をどの程度知っているか？
の10項目である。
『女の平和』（紀元前４１１年刊）という喜劇本がある。
古代ギリシャでアテネとスパルタが長く戦争を続けていた。
ある女性が、戦争を終わらせるため、ギリシャ中の女性に「戦争を続ける限り、男にエッチさせるな」と「セックス・ストライキ」を呼びかけ、紆余屈折の末、女性たちが勝利し平和がもたらされたという話である。
１項の改正必要は29％、不要27％と拮抗し、「どちらともいえない」が39％と４割である。必要・不要がほぼ３割である。４割の「どちらともいえない」層を不要にするかが課題である。
その際、その男女別を見ておく必要がある。
男性は「必要」36％が「不要」29％を上回り、女性は「不要」が半数近い47％で、「必要」21％、「どちらともいえない」25％であり、今も女性の平和志向が強いことを示している。