教育勅語を全面否定しない安倍政府は憲法違反の政府

ーあらためて憲法を学ぶ　青山崇

　民進党の逢坂議員が、教育勅語は戦前の大日本帝国の方針だとし、▽現在は法的効力をもたないという理解でよいか▽幼稚園で暗誦させる等は学校教育法に反していないかなどを質問主意書として政府に問いただしました。これにたいする政府答弁書は、憲法等で法的効力がなくなったことは認めたが、塚本幼稚園での暗誦は「個別具体的な状況に即して判断すべきものであり、一概にお答えするのは困難」とし逃げの姿勢を示しました。ところが２０１４年、文科省は「教育勅語そのものを教材として使うことは考えられない」とし、今年２月、共産党宮本議員にも「その立場は変わっていない」と答えていたのです。「森友学園問題」が発覚して姑息に変えたとしか思えないのです。

　憲法前文は「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し」と宣言しています。戦争の惨禍を起こした「政府の行為」はいろいろあるが、中でも教育勅語は、前にも書いたように国民精神を戦争総員する教育の根本思想であり、安倍政府は憲法違反の行為を行う政府であるといえます。


しんぶん赤旗２月24日付