元本を取り崩して分配金に

タコ足分配でスッカラカン

　知ってますか？「投資信託分配金」のからくり。

　先日、何気なしに中央紙の経済面を開いたら、「元本取り崩し相次ぐ毎月分配型投資信託」という見出しが目に入った。

　信託に関する記事は時々目にする事が有ったので、大して気にもしないで読んでみたらその中身にビックリ。

　記事では、「国内の投資信託で主流となっている毎月分配型投信で、運用成績低迷による分配金の引き下げや元本（自分が投資をしたお金）の取り崩しが相次いでいる。

　投資助言会社によると２０１６年に分配金を引き下げた投信は約３分の１、元本を取り崩して分配金の全額を賄った投信は５割以上に達するとの推計もあり・・・（以下略）」と、投資をしている方は注意を、という内容であった。

　以前、私も少しばかり投信を購入した事があり、大抵の方は年金だけでは生活が出来ないとか、老後の生活が心配で退職金は出来るだけ温存という理由で購入をされている方が多いと聞く。

　投資をした方には元本の額に応じて年払い・月払い等の方法で分配金が入ってくるので、分配金の中身をよく理解しないままに、「金が入るから自分の信託は大丈夫」と勘違いしてしまうそうである（私もその一人）。

　支払われたお金の中身には、「普通」と「特別」があって、運用成績によって区分される仕組みになっているそうだ。

　「普通分配」とは運用で得られた儲けから分配されるが、一方の「特別分配」とは儲けてもいないのに儲けたように見せかけて出されたお金、つまり自分が出した元本の一部を取り崩して通帳に振り込まれて喜ばされているだけで、おまけに自分のお金を自分の通帳に振り込んでもらうために、銀行等の取次機関や運用会社に手数料や信託報酬を払っていることになるので、二重三重に元本が減ってしまう事に、という惨めな結果になりかねないという。

　送られてくる運用書類を見ても何が何だかチンプンカン。豊かな生活は「経済成長」で、その生活を手に入れるためにも投資をと呼びかけて、国民を煽ってやまないアベ政権には腹が立つことばかりだが、私達もアベ政権の真実を見抜かないとケツの毛までアベ晋三に抜かれてしまう、と危惧される。（新町・齋藤留治）