私の昭和 56

本所仮事務所　　鈴木重雄（89歳・八色木）

　仮事務所は藤島仲町八幡神社向のＴ字路に添ってＬ字型２階建て、１階が作業場、２階が家具展示場に使っていた阿良建材である。

　阿良さんは住宅建築を幅広く手掛けた近郷では大きな建築会社である。

　道路を挟んだ南側、旧藤島農協事務所と並んで庭園に住宅、事務所でもあったが、廃業したので、作業場展示場は農協第２店舗として使っていた。

　八幡神社向西側１階に管理部、金融部が入り、南側に経済部、宿直室、２階に役員室、営農部、小会議室があった。

　ここに本所配属職員48人が執務することになった。

　昭和44年４月１日、管理部金融部事務室で仕事始めの朝礼をした。

　管理部長の司会で簡単な各部長挨拶があって全員気持ちを新たにした。

　今日から協同組合学校生（農協短大）が短期研修に入るとの紹介があって、研修生が自己紹介、研修目的について自分の意思を話していた。

　素晴らしいと思った。事務室に帰って聞くと、経済部同輩成澤勇太郎さんの長男一男さんだと言う。息子に恵まれたと感心した。

　彼は卒業後櫛引農協に就職し、技術指導、農産販売の要職を歴任し、庄内たがわ農協藤島支所長で定年退職された。