中国等の大国主義・覇権主義は憲法の精神に反する

ーあらためて憲法を学ぶ　青山崇

　私は30年ほど日本共産党『赤旗手帳』を使っている。綱領・規約は当然だが、憲法が掲載されている。これは憲法「前文をふくむ全条項をまもり、とくに平和的民主的諸条項の完全実施をめざす」と綱領に明記し憲法を重視しているからである。

　前文に「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有する」「いずれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」とある。「自国のことのみに専念して他国を無視」とは大国主義・覇権主義のことである。

　日本共産党は、来春１月に開く第27回大会決議案を11月に公表した。その中に上記前文の精神とも一致する記述がある。中国を名指しで「新しい大国主義・覇権主義」の誤りが現れていると指摘している。１つは核兵器禁止問題で、ある時期まで核兵器禁止条約を主張したが、今は禁止の妨害者になったこと。２つは東・南シナ海での力による領土問題で、国連憲章などの原則に反し自国の利益第一の態度。３つは国際会議の民主的運営をふみにじったこと。アジア政党国際会議宣言起草委員会で中国も含めて確認した「核兵器禁止条約の速やかな交渉開始」の文言を採択寸前で削除させたことである。

　最後に、ロシア、アメリカ等の覇権主義をあげ「自主独立の精神を発揮し、国際政治から大国主義・覇権主義を一掃するために奮闘する。」と述べている。


赤旗手帳2017年
綱領も規約も、日本国憲法も、この一冊でＯＫ
定価930円(税込)
タテ175ミリ×ヨコ95ミリ
224ページ