平成27年度の事業実績では、米穀販売が１０５億円で、概算金８５００円ショックとなった26年度より１・５％プラスですが、25年度の１１４億円には回復していません。
園芸特産２・８％増、畜産２・５％減となり、販売総額は１３９億８千万円で１・５％増、合併基準年（平５）の３０２億円と比べ46・２％に落ち込んでいます。
■出資配当１・０％
ＪＡ庄内たがわの事業総利益は32億８０４０万円（前年度から５億５６０１万円減）、事業管理費は32億７６３４万円（同５億０９２２万円減）で、事業利益は４０６万円（前年度５０８４万円）、経常利益は１億５４０２万円（同１億９０４１万円）、当期剰余金は１億９４０６万円（同１億５５８２万円）です。
今年度は出資配当１・０％のみで、昨年度の事業配当（米１俵50円）はありません。
当期未処分剰余金３億２５０９万円(前年度２億９２３９万円）のうち利益準備金として８０００万円、リスク管理積立金に６０００万円を充当し、出資配当金に４４２０万円を充て、次期繰越剰余金を１億４０８９万円（前年度１億１５００万円）にします。
■子会社の事業伸張
平成26年８月１日に設立された１００％出資の子会社の(株)あいとサービス（代表取締役社長・長南進）は、売上高48億２５９０万円（前年度20億２７０７万円）、経常利益１億０７５８万円（同３９９３万円）、当期純利益７３８３万円（同１６３６万円）を計上。
資産13億７７２４万円（同11億０６８３万円）、負債11億８７０４万円（同９億９０４６万円）、純資産１億９０２０万円（同１億１６３６万円）です。
60％出資の子会社の羽黒・のうきょう食品加工(有)（代表取締役社長・田中壽一）は、売上高７億３３８２万円（同７億４３８０万円）、経常利益２６６万円（同△７６８万円）、当期純利益１２６万円（同77万円）を計上しています。
ＪＡから出向していた今野弘美氏は27年度にＪＡを退職し、常務・支配人として業績回復と農家の原料生産確保に貢献しています。
■岩盤の回復を
今年度のＪＡ庄内たがわ総代会は、戦争法とＴＰＰ協定などを争点にした参院選の直前に開かれます。
１昨年の県内ＪＡに対する公取委の「独禁法違反の疑い」の攻撃が、今年は高知県「土佐あき農協」に向けられ、マスコミあげて農協攻撃に出ています。
ＴＰＰで市場原理主義を徹底させ、農協を解体に追い込むことが日米支配層の真の狙いです。
参院選で安倍政権を退陣に追い込み、ＴＰＰ批准を阻止し、米政策の岩盤を回復させることが肝心です。
