あなた(米軍)が私(自衛隊)を必要なら呼んで／あなたがどこにいようと／あなたがどんなに遠くにいても／大きな声で私の名前を呼んで／急いであなたのもとに駆けつける

―「しんぶん赤旗」を読んで　青山　崇

　しんぶん赤旗14日付「潮流」。先日訪米した安倍首相は、晩餐会でこの歌を引用し「どんな山も、どんな谷も、２人の恋人を引き離すことはできない」とスピーチしたという。この歌とは、アメリカの女性歌手、ダイアナ・ロスさんの「乗り越えられない山はない」である。彼女は今年１月にも日本公演し10回ほどになる。

　父は下請工場に勤め、母は白人家庭のメイドという苦労な黒人家庭に育ったという。

　標記したのは、この歌の歌い出しで、かっこは私の挿入である。そうすると今審議中の戦争法案(政府は安保法案という)の中身は、歌詞にぴったり、いつでも、どこでも、請われるままに米軍の戦争に自衛隊が参戦すると聞こえてくる。日本の自衛隊と米軍が恋人のように一体となって戦争にあたるというわけである。侮辱したひどい引用だが安倍首相の本音である。ダイアナさんはどう思っているのだろうと心が痛む。同日付１面トップは13日列島各地で開かれた「戦争法案必ず止める」集会を報じている。