「東北の『光り輝く』企業たち」に藤島町三和のウエノ
財団法人東北産業活性化センターが発行した冊子｢東北の『光り輝く』企業たち｣で、藤島町三和の株式会社ウエノが「生産高日本一｣として紹介されています。
その冊子では東北で市場シェアが世界一または日本一を誇る企業を紹介しており、県内では７社、庄内では高研鶴岡工場とウエノの２社です。
ウエノは経営理念を ｢価格競争力を高め、中国並みの価格で、国内の納期と品質水準の製品を届ける｣とし、精密機械の電子ノイズ対策に使われる主力製品の電源用トロイダルコイルの製造で国内40％のシェアを保持しています。
エアコン、ノート型パソコンのアダプター、電子レンジ、洗濯機などに組み込まれ、電気自動車やソーラーシステム用の部品としても需要が期待されている、として
います。
代表取締役の上野隆一氏は、30代半ばで農業から電子部品メーカー創業に転身し、その経過については『農村通信』に「元本誌編集委員のビジネス奮戦記パートⅠ・パートⅡ」として、今年２月号まで連載しました。
大企業がなぜ小企業に敗退したか。それは労働集約から設備集約へ脱皮しなければならなかったのに「人間の手にかなうものはない」とあきらめ、自動化への努力を怠り、海外移転の波に飲み込まれたからだーと書いています。
上野氏は「世界一への戦略」（16年１月号）で「大企業が挑戦してできなかったことを開発して設備化しよう」という挑戦と、「生産革命に自分を賭ける」（２月号）で「この地域の人口流出を食い止めることが事業主としての責任だと痛感する」と書いています。
