藤島町のバランスシート
町が解散すれば
町民１人 53万円の財産残る

民報藤島2003年9月28日・第413号

土地と建物
１５０億６千万円

　藤島町の平成14年度バランスシートが公表されました。11年度に引き続き４回目です。

　昭和44年からの、決算統計をとって以来の集計です。

　学校や庁舎など町の建物と土地は１５０億６千万円で、減価償却が進み前年より２億５千万円減っています（減価償却費残高）。

　そのうち地方債残高が57億３千万円ですから、38％と約４割が将来の借金ということになります。

町が解散したら

　町が現時点で解散したと仮定した場合、全町職員に支払う退職金は11億８千万円です。

　国や県の支出金は返還しなければなりません。

　残りは町民の財産として、一般財源等66億９千万円ほどが残ることになります。

　町民一人あたり53万５千円となります。

安全度は
正味資産比率57・２％

　このバランスシートは、企業会計の複式簿記を参考に町の財産状態を把握しようと導入されたものです。

　利益を追求する企業と、町民に公共の仕事をする自治体の単純な比較はできませんが、企業の安全度をはかる自己資本比率に相当するのが町の正味資産比率です。

　藤島町では57・２％で前年57・８％よりやや後退しています。

庄内南部地区で比較

　平成13年度のバランスシートの指標で、庄内南部地区の市町村と比較してみると、安全度の高いのは�@櫛引町63・８％�A朝日村62・７％�B羽黒町61・９％�C温海町58・０％�D藤島町57・８％�E三川町50・６％�F鶴岡市49・１％の順です。

　正味資産に対して借金の割合が少なく、より健全なのは�@櫛引町56・９％�A朝日村59・５％�B羽黒町61・４％�C温海町72・３％�D藤島町73・１％�E三川町97・７％�F鶴岡市１０３・８％の順です。

　バランスシートの指標では、櫛引町が最も健全で鶴岡市が最悪です。特に鶴岡市は正味資産より借金が多くなっています。

（注意）バランスシートには「債務負担行為」という借金が入らず、欄外となっています。 　藤島町の場合、債務保証など９億円、その他５億５千万円が負債（借金）に入らないという問題があります。

バランスシート指標の市町村比較（平成13年度）

正味資産比率＝総資産のなかで正味資産の割合　　　　　負債比率＝正味資産に対する負債の割合

（正味資産は企業会計の資本に相当し、税金や国・県補助金（減価償却を差し引き）を財源に取得した資産のこと）